このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

イタリア12 ピサの斜塔編(その1)

 2010年11月15日(月)、小雨混じりのヴェネツィアを8時に発ち、フィレンツェに向かった。ヴェネツィアからフィレンツェまではユーロスターで2時間ほどであった。ヨーロッパで電車に乗ることができ、鉄道マニアとして感無量である。

 11時30分頃にフィレンツェに着き、早速歩いてホテルに向かい、簡単に食事をとってからピサに向かった。フィレンツェからピサまでは普通列車で1時間30分ほどだ。13時30分頃に列車に乗って、ピサ中央駅に到着したのは15時頃であった。地球の歩き方によると、ピサ中央駅からピサの斜塔まで2kmあり、歩いて30分ほどかかるので駅前からバスに乗った方がいい、とのことであったが、駅前バスターミナルにバスは無かった。やむを得ず二人で歩き出し、クリスピ通りからソルフェリーノ橋を渡って、ローマ通りというルートにした。

 斜塔は遠くから見えるものと思って歩いて行ったのだが、すぐそばまで行かないと姿を現さない。やや不安になりつつも歩いていくと、視界が広がった先に、ピサの斜塔が建っていた。

ピサの斜塔

  ピサの斜塔は、着工が1173年。当時のピサは海軍を擁し、アマルフィ、ジェノヴァ、ヴェネツィアと並ぶ大海運国として栄華を誇っていた。しかし、栄光の時は長く続かず、1284年にジェノヴァに敗れ、1406年にはフィレンツェに支配された。
 塔の高さは北側で55.22m、南側で54.52mとその差70cmである。
 ちなみに、2002年に僕は「 東洋のピサの斜塔 」を蘇州の虎丘で見学している。蘇州の雲岩寺塔は961年の建立。高さは47.5mだ。

ピサの斜塔

 当日、混雑していて登れなかったら困ると思って、事前に日本で予約しておいた。予約した時間は16時30分だったので、1時間早く着いてしまった。ひょっとしたら早く入れてもらえるかと思って入口に向かったところ、案の定断られた。

 ドゥオーモ(ミラーコリ)広場には、斜塔、ドゥオーモ、洗礼堂、カンポサントが建っている。1時間でここを見学することにした。

ドゥオーモ別の角度から

 ドゥオーモは大きな建物であり、上から見ると十字架の形をしている。

ドゥオーモ内部

 ドゥオーモ内部には見所が2つある。
 ブロンズのランプは、ガリレオが揺れ動くこのランプから「振り子の法則」を発見したという伝説がある。もう一つは説教壇で、ゴシック様式の傑作といわれている。

上: ブロンズのランプ
下: 説教壇

 洗礼堂を見学する時間は、残念ながら無かった。

洗礼堂

 カンポサント内部には、戦禍を逃れたフレスコ画が残っている。「Trionfo della Morte (地球の歩き方だと「死の凱旋」、旅名人ブックスだと「死の勝利」)」は傑作だと言われている。

カンポサント(納骨堂)の内部

 緑の芝生と白い大理石が美しい。空が青ければ、言うことなしであった。

左:ドゥオーモ、右:斜塔

 16時30分、いよいよ塔に登る時間である。


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