このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

マカオ−2 カジノ・リスボア編

 さて、Curry Crabで満腹となった我々は次の目的地へと向かった。マカオの娯楽と言ったらカジノだ。酔っ払ってカジノという極めてオヤジ度の高いコースである。我々が行ったのはリスボアホテルに併設したカジノ・リスボアである。

リスボアホテル

 リスボアはマカオのランドマークの一つと言っても差し支えないであろう。マカオ最大規模のカジノである。内部は撮影禁止なのでご紹介できないのが残念だ。カジノと言っても庶民的であり、ボディチェックはあるものの、入場料は無料である。中は人でごったがえして熱気がムンムンしており、非常に不健康的だ。大人の社交場という雰囲気は微塵も感じられない。上の階は部屋が小さくなり、高級感が出てくるが、その代わり最低賭金が高くなってしまう。庶民は大衆的な下の階の方がお似合いだし、楽しめる。
 下の階は、大きなホールにブラックジャックやルーレットのテーブルが幾つもあり、大勢の人がそのテーブルを取り囲んでいる。ホールの脇にはスロットマシンが並んでいる。香港ドル紙幣をコインに両替してもらい、まずスロットマシンに挑戦してみた。あっという間にコインを幾つか失い、早々に退散した。

 次に僕が挑戦したのが大小である。これはきわめてイージーなゲームであり、言葉がわからなくても十分楽しめる。

 テーブルの上にサイコロが3個あり、出た目の合計が大きいか小さいかを賭ける。合計が4から10なら、11〜17ならである。たとえば3個のサイコロの目が1+3+6だったら合計10なので小ということになる。もちろん例外があって、ゾロ目が出た場合はゾロ目に賭けた以外の賭金は全て没収。1+1+1の合計3と6+6+6の合計18が大小に含まれないのはこのためだ。
 係員が蓋をしたシェイカーという容器の中でレバーを操作してサイコロを振る。係員が合図をしたら賭けの開始だ。マカオのカジノの恐ろしいところは、チップではなく現金を賭けてもよいところだ。したがって、テーブルの上には紙幣が飛び交う。合図から2分くらいしたら締切時間だ。係員が蓋を開けると、客全員がサイコロの目を見て結果を確認する。当たった人には係員がチップをその場で渡すので、ゲームの進行はきわめて早い。チップはホールの脇ですぐに換金可能だ。
 さて、賭け方は大か小かというのが一番簡単だが、もちろんリターンは小さい。たとえば最低賭金のHK$50で当たっても、リターンは自分の賭けたHK$50が返ってきて、さらに同額のチップが返ってくるだけである。これが、3つのサイコロの内少なくとも1の目が一つは出るという賭け方や、3つの目の合計は12だという賭け方をすれば、よりリターンは大きい。5のゾロ目に賭けて当たったりすれば、相当なリターンが有る。
 
 こんなに単純なゲームなのだが、つい没頭してしまう。時間が過ぎるのもあっという間だ。なぜか勝負をしている気になってくるのが不思議である。周囲の熱気に飲み込まれているのかもしれない。たかがサイコロの目でいちいち歓声と溜息が上がる、あの熱気を表現しきれないのが極めて残念だ。


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