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台湾−18 木柵指南宮編




 2003年10月12日(日)。2泊3日旅行の2日目である。この日はフルに使わなければならない。僕が向かったのは木柵である。木柵指南宮に行ってから観光茶園というコースを取ることにした。

 木柵指南宮は1890年に創建された、道教の廟である。道教は儒教・仏教と並ぶ中国三教の一つであり、他の2つと比較して現世利益的な傾向が強いとされている。北魏の寇謙之(363〜448)が宗教として確立したものだそうだ。
 「地球の歩き方」によれば、MRT木柵線の木柵駅を下車後、指南2路行きのバスに乗りかえるとなっている。僕はその指示に従って木柵駅で下りて駅前のバス停に行ったところ、どう見ても指南宮の文字が無い。指南2路とも書いてない。不思議に思って木柵駅に戻って駅員に尋ねたところ、2つ戻った萬芳医院駅でバスに乗れというではないか。MRT代と貴重な時間を損してしまった僕の怒りを、「地球の歩き方」編集部には、真摯に受け止めてもらいたい。
 萬芳医院駅前では、指南宮行きのバス停はすぐに見付かった。萬芳医院駅から指南宮まではバスで20分程度であったと記憶している。指南宮のバス停を下りると、そこから本殿までは下の写真のようなノスタルジックな参道がある。

ノスタルジックな参道
  
 本来であれば、ここで本殿の写真を掲載するはずなのだが、残念ながら逆光であった。
 本殿では、数多くの道教信者が真剣にお祈りをしている。手順が分からないためにまごついていると、親切なおばちゃんが身振り手振りで教えてくれた。おばちゃんにまず線香置き場に連れて行かれた。道教では、日本のものよりも長い、一見すると花火と間違えそうな線香を使う。線香に火を点けて灰に差すという点は変わらない。次はご本尊(?)の前に連れて行かれ、再び線香に火を点けて、お祈りをした。道教では、両手で線香を数本持ち、手を上げて頭を下げるという祈り方だ。信心深い方は、ひざまずいてお祈りしており、そういう方のために膝当ても用意されていた。
 さて、お祈りが終わると、おばちゃんが本殿左に行けという。おばちゃんと一緒に歩いていくと、土産物売り場があり、そこでおばちゃんは売り子に変身した。商魂たくましい、と言うべきか。とりあえずおばちゃんに礼を言ってお守りを買った。
 そのまま真っ直ぐ歩いていくと、絢爛豪華な廟が見えてくる。

凌霄寶殿(リンシャンパオティン)
 
 廟まで来ると、ここでもお祈りが出来るようであり、こちらでも信心深い人はひざまずいて祈りを捧げていた。今回は僕もまごつかずに手順に従うことが出来た。
 一般観光客でも二階に昇ることができる。ここからは台北市街が見下ろせる。

凌霄寶殿凌霄寶殿
 
 本殿まで戻ると、先程のおばちゃんがまた寄ってきて、今度は本殿の右に行けという。言われたとおりに歩いていってみると、別の廟があった。

大雄宝殿

 日本の寺院というと、わび・さびの世界で地味なものが一般的である。台北はこれとは反対に絢爛豪華であった。確かに、枯れた感じよりも、絢爛豪華なほうが商売繁盛につながるような気がする。


 

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