このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


台湾−19 木柵観光茶園・猫空編




 2003年10月12日(日)。 木柵指南宮 の次は木柵観光茶園である。木柵指南宮から政治大学までバスで戻ってから猫空行きのバスに乗りかえる。木柵観光茶園というのは、茶芸館が集まっている場所の総称であり、その地名が猫空(マオコン)である。バスに乗っていくと、下のような茶芸館の看板が立っているのが見える。

茶芸館の看板
 
 茶芸館とは、オープンテラスやログハウスといった雰囲気のお茶が飲める店である。茶葉料理を食べることが出来る店もあるようだ。どの店も遅くまで営業しているとのことで、店から夜景を見ることも出来る。二人で台北市街の夜景を観ながら、鉄観音を飲むというが台北のカップルの定番デートコースとのことである。
 猫空のバス停で下りて、まず台北市鉄観音・包種茶研発推展中心に行ってみたが、特筆すべきことは何も無いようなところであった。10分もせずに建物を出て、とりあえず歩いてみたところ、茶芸館がいくつもあるが、はたしてどこに入ってよいのか分からない。うろうろしていると、「地球の歩き方」のプレイスポットに載っている紅木屋休閒茶館を発見したので入ってみた。
 席につき、メニューを見てみると、残念ながら茶葉料理は無いようだった。とりあえず鉄観音と普通の料理を頼んでみたところ、出てきたのが以下の茶器である。

茶器
 
 鉄観音を頼むと、袋に入った茶葉(お盆の左脇)が出てくる。まず茶葉を急須の中に入れる。この写真には写っていないが、この右にはやかんが火に掛かっているので、その熱湯を真中の急須に入れる。台湾のお茶は沸騰した熱湯を使う。一番最初のお湯は捨ててしまうが、これは茶葉を洗うためである。二杯目のお茶を急須に入れ、少し置いてから左上の茶器にいれ、その後で必要な分だけ左下の湯呑みに入れる。このように書くと自分でやったみたいだが、実際は店の小姐にやってもらった。
 早速飲んでみたところ、あまりの美味しさに驚いた。僕の33年の人生で、一番美味しいお茶である。鉄観音とはこんなに美味しいお茶だったのか、と感激した。台北出張でお客様よりいただいたお茶も美味しかったが、それ以上である。日本で売っている缶入り烏龍茶とは別物といっても差し支えない。これは私見だが、淹れたばっかりの熱いお茶よりも、少し冷めたくらいのお茶の方が、味がよく分かって美味しいと思う。

茶芸館の中で撮った猫空の空とやかん
 
 茶芸館はBGMもなく静かであり、ゆっくりと時間が流れている。本当はのんびりするところだが、僕には時間を潰す手段が無い。カバンの中に本は入っていたものの、京極夏彦の「陰摩羅鬼の瑕」だったため、ここで読むにはふさわしくないと思って、料理を食べてお茶を飲んだらすぐ店を出た。ちなみに残った茶葉は持って帰れるところがうれしい。
 店を出たら悪い癖が出て、のんびり周囲を歩いてみることにした。15分程度歩いてみたところ、木柵指南宮が見えた。

木柵指南宮

 結局、政治大学のバス停まで戻るのに一時間以上掛かった。左足の小指に血豆が出来てしまったが、これこそ自業自得であろう。
 猫空の茶芸館に行くには、台北に住んでいる人に自動車で連れていってもらうのがベストでしょう。タクシーは全然走っていませんが、バスはたまに走っています。


 

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