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. 恐怖のカード犯罪(その1)
 2001年2月5日。外出から戻ってきた僕は、机の上にメモが置いてあるのを発見した。
 「AAAカードのNさんからお電話がありました。電話番号は00−0000−0000です。夜8時までつながるので折り返しお願いしますとのこと。」
 このAAAカードは別に更新期限と言うわけでもない。引き落としが出来ないほどぎりぎりの生活を送っているわけでもない。疑問に感じたものの、とりあえず仕事関係の電話を先に済ませてからこのカード会社に電話した。
 「はい、AAAカードです。」
 「午前中お電話をいただいた虎羽と申しますが、Nさんはいらっしゃいますでしょうか?」
 「私、Nでございます。失礼なことを伺いますが、本日航空券を3枚、当社のカードにて購入されましたでしょうか?」
 「いえ、買ってませんが?」
 「本日12:00頃、○○旅行会社××支店にて3枚の航空券をお買い上げいただいた実績が上がっております。ただいま、当社のカードはお持ちですか?」
 慌てて財布の中を捜す。もしや落としたのか?と焦りまくったが、AAAカードは財布の中に有った。
 「もしもし、有りました。」
 「カードの番号を確認させていただきます。16桁の数字は△△△ですか?」
 「はい、その通りです。」
 「失礼ながら、一番最近使用されたのは、いつ、どこでですか?」
 「1週間くらい前の仙台のホテルです。」
 「1月27日に□□□ホテルで実績が上がっております。それ以降は使用していませんね?」
 「はい、使用しておりません。」
 「虎羽さんの偽造カードが使用された疑いが高くなっております。普通ビジネスマンの方は日中に航空券を3枚も購入しないので、当社のシステムでチェックがかかりました。この航空券の代金は請求されませんのでご安心ください。ただ、現在お持ちのカードは今から使用不可となりますが、よろしいでしょうか?」
 「はい、構いません。」
 「それでは、今週中に確認書を送付いたしますので、必要事項を記入していただき、カードに切込みを入れて、返信用封筒にて当社のほうに送付願えますでしょうか?」
 「はい、かしこまりました。」
 「返信していただいてから、2〜3週間以内に番号を変更した新しいカードを送付いたします。それまで当社のカードは一切使用できませんが、よろしいですね?
 「はい、構いません。」
 「かしこまりました。それでは手続きを取らせていただきます。では、失礼いたします。」
 「失礼いたします。」
 代金が請求されないということを聞いて、やや安心して受話器を置いた。ところが、事件はこれで終わりではなかった。  (その2に続く)


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