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. カツラボクサー(その2)


 2006年4月24日、ボクシング史に残る宿命の対決があった。

小口“カツラボクサー”で輝くぞ


 カツラボクサー小口雅之(28)=草加有沢=が24日、後楽園ホールに出撃する。23日、日本ボクシングコミッション(JBC)で計量を行い58・8キロでパス。昨年12月の「ヅラ発覚事件」から4カ月。世間の注目を集めたカツラボクサーが、4カ月ぶりの再戦で新たな“輝き”を放つ。
 思いもかけぬ形で一躍有名人となった小口は、今回も魅せる。入場時にカツラを着用し、入場曲は「ハゲラップ」を使用する。ばれてしまったからには、とことんやる。「プロ根性ですね。今回はカツラボクサー第一弾です」。腹をくくってリングに上がる。

 昨年12月の事件発覚後、テレビなどの取材が絶えなかった。電波の威力は絶大で、今回、2社の“スポンサー”がついた。カツラメーカーと育毛剤の会社で現在、モニターとしてオリエンタルハーバル社の育毛剤を使用。「効果は抜群です」と満足げに頭をなでた。
 一方で今回はJBCが厳しく目を光らせる。前回は事前調査が行き届かなかったため、今回は入場前の控室で一度チェックを入れる。入場までの間はカツラ着用を許可するが、リング上では厳しく取り締まる方針で“強制撤去”も辞さない構えだ。
(デイリースポーツ) - 4月24日11時8分更新

 対戦するのはもちろん柴田大地である。柴田の存在価値は「カツラボクサーの対戦相手」ということしか認められていないのか、記事の中に名前が出てこない。

 柴田は、「この前の敗戦は、カツラが気になって集中力を失ったため。」と考えているに違いない。小口が最初からハゲだと分かっている今回は、ボクシングに集中できるというものだ。壮絶な殴り合いが期待される。

 一方、小口は対戦前にカツラのことを考えていた。対戦相手よりも観客を気にしているところにプロ意識を感じる。



 4月24日、運命のゴングが鳴る。勝利の栄冠は、はたしてどちらの頭上に輝くのか?




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