大学生のときは、ひたすらマイクから逃げつづけた。僕が歌って場が白けきってしまうという悲惨な状況に何度か遭遇したせいか、友達もあまり歌を強要することはなくなった。あまりにも下手なので憐憫の情を持ったのかもしれない。また、下手な奴に無理に歌わせて場が引くくらいであれば、自分か他の奴に歌わそう、と友達は思っていたのだろう。正直言って僕はほっとしていた。カラオケボックスでは歌わずに隅っこで目立たなくしており、適当に手拍子を取る。こうして歌の練習を積まずに僕は社会人となった。カラオケなど所詮一過性のブームに過ぎず、いずれは廃れていくという僕の予想（と言うか希望）は残念ながら外れていた。
社会人になって予期せぬ事態が僕を待ちうけていた。それは接待である。歌が好きな人でも一番最初は歌いにくいものあろう。したがって、最初は若手が歌わされることになる。「では若い者から、よし虎羽歌え！！」という容赦無い指示が上司・先輩から飛ぶ。社内ならまだしも、取引先が同席しているときは「僕はちょっと・・・」などという逃げは許されない。体育会系の我が社では先輩に物陰に連れ込まれ、蹴りを入れられるのがオチである。
しかも、僕の場合は貿易部隊に所属している為に海外からのお客様と同席する場合が多い。お客様と一緒に楽しめる歌というと、どうしても英語の歌になってしまう。皆様想像して欲しい。日本語の歌でさえ満足に歌えない男が、英語の歌を歌うことができるだろうか？（反語文）。
僕は洋楽というものをほとんど知らない。高校から大学にかけてBon JoviのＣＤを買ったことがある、という程度である。もちろんLivin' on a prayerなど僕の歌唱能力をはるかに超越した世界である。（Bon Joviをカラオケで歌っている人をあまり見たこと無いのだが、やはり難しいのでしょうか？僕にはレベル感がわからないので誰か教えてください。）僕は焦った。とりあえずBeatlesなら誰でも知っているだろうと思ってベスト版２枚組（通称赤版・青版と呼ぶらしい）を購入した。このＣＤを買って初めて、Ｂｅａｔｌｅｓはポールだけでなくジョンやジョージも歌っているということを知った、などと書くとBeatlesファンの怒りと失笑を買うかもしれない。
ただ、僕が結構真剣に悩んでいることはご理解いただきたい。もしよろしければ、下手でも歌える英語の歌をご紹介いただきたい。ずばりこれが歌いやすい、という情報でも、このような系統は歌いやすいというアドバイスでも結構ですので、皆様掲示板に書きこんでください。
