このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
10. アメリカ横断ウルトラクイズ (その6)興奮もやがて冷め、続いて第二問の出題である。
「アメリカの象徴 自由の女神、 もちろんアメリカ海軍には現在その名を持つ軍艦が有る。」
我々4人の意見は、またしても割れた。今回の形式は、○と思ったらスタンドに残り、×と思ったらグラウンドに下りるというものである。僕とF君は×を主張し、T君とW君は○を主張してお互い譲らない。先程抱き合ったのが嘘のように別行動となった。ドライな若者気質と言えようか。
ウルトラクイズに興味を持ち始めてから10年目、挑戦3年目にして、僕はついにドームの人工芝を踏んだ。原が、篠塚が、斎藤が、桑田がプレイしているのと同じグラウンドに立った。巨人ファンとしては至上の喜びである。一気に夢を2つ達成だ。思わず人工芝を触り、グラウンドの上を走ってしまう。ベースの周囲だけは係員がガードして入れないようになっていた。
「○の方、自信は有るかああああああああ!!!!!!!!」
「うぉおおおおおおおお!!!!!!!!」
「×の方、自信は有るかああああああああ!!!!!!!!」
「うぉおおおおおおおお!!!!!!!!」
「答えは、これだ!!!!!!!!」
「 正解 」
2問目も突破した。F君と喜びを分かち合う。あと5問くらい正解したら、ドームを勝ちぬける。その後は成田のジャンケンだ。機内クイズだ。グアムの泥んこクイズだ。決勝まで行ったらニューヨークだ。心臓の鼓動が早くなるのが分かる。第3問はこんな問題だった。
「オリンピックのメダルとノーベル賞、両方とも獲得した人は一人もいない。」
これは○は内野、×は外野に分かれるという形式である。僕とF君は○と判断して内野に走った。
「答えは、これだ!!!!!!!!」
「 正解 」
僕とF君は人工芝の上に思わずひざまづいた。もう一度人工芝の感触を確かめてからスタンドに戻った。その手に充実感が残っていた。
こうして僕のウルトラクイズ挑戦は終わった。会社に入ってからも続けようと思っていたが、番組自体が終わってしまった。数年前に復活したのだが気乗りせず、申し込まなかった。
このページを書くために保存版ビデオを見返したのだが、初めて出たのが10年前とはとても思えず、昨日のことの様に思い出される。結果を知っているのにドキドキしてしまった。もう2度とあんなに楽しく、夢中になったテレビ番組を見ることはないと思う。
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