このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

古くて新しい路面電車
(6)

伊 奈 彦 定

 最近では、郊外の国道沿いに、大規模なショッピングセンターがつくられ、それに伴う人々の流れの変化や住宅地の移動によって、歴史と文化を担ってきた都市の中心街がさびれてきているという新しい問題が起きている。このような問題解決にも、路面電車が大いに役立つものと考えられる。例えば、路面電車と自転車と人だけの通りをつくり出すのである。そこでは、人々は、ゆったりとした気分でショッピングや散策を楽しむことができ、人が集まれば、町のにぎわいを取りもどすこともできる。これは「トランジット・モール」と呼ばれる方法である。

アムステルダム(オランダ)グルノーブル(フランス)
「トランジット・モール」
 地球環境を考え、快適で人間的な都市生活の姿を思うとき、電気や水道や、ガスのように、日常生活に欠かせない大切なものの一つとして、路面電車を大いに活用したい。
 古い歴史を持ち、今、再び新しいはたらきを期待される「古くて新しい路面電車」は、未来の都市交通の動脈として、各都市に合った姿でこれからもますます発展していくだろう。

(中学国語伝え合う言葉2・教育出版(株)より)


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とよはし市電を愛する会
www.geocities.jp/toyohasisiden/

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