茨城県
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茨城県は関東地方の北東部に位置し、中部・南部は関東平野が広がる一方北部は八溝山地が広がり山がちな地形である。
人口は約300万人、日本で2番目に大きい霞ヶ浦を有し、南端部の利根川河口付近は水郷の里などと称される水の風景が印象的である。また、国道や高速道路も整備が行きとどいており県内で渋滞するカ所はそれほど見られない(時期にもよる)
茨城県旗
さて、茨城のレポを始めますがこれは大幅リニューアル版の茨城編です。以前はあまり写真もなく大したレポートではなかった。
以前茨城に行ったらぜひ行ってみたいと思ったところとして下記のような観光スポットを書き記していた。
1:牛久市の日本一の大仏
2:水戸の偕楽園
3:奥久慈の袋田の滝
すでに初回の茨城編のレポを書いて4カ月が経とうとしているがここにきてようやく茨城への再訪を果たしたのであった。2010年8月のことである。
そして以前「見どころが少ない」などと書いてしまったが実に自分勝手な意見だった。今こそ茨城の魅力をお伝えしようと思う。
偕楽園
まず茨城のご当地グルメとして有名なのは「水戸の納豆」ではないだろうか?
実際に観光地に行くと上の写真のような食べ物をよく見かける。茨城県人にとって納豆は日常的に食べるポピュラーなものだと何かのサイトに書いてあった。
それにしても納豆ドックを食べておけばよかったと激しく後悔してます。
上の写真は「ナットウエンジェルZ」というユニットらしいですが聞いたこともないです。本人たちはどんな思いでナットウエンジェルとなったのだろうか?
ここは水戸の偕楽園(かいらくえん)。岡山の後楽園、金沢の兼六園と並び日本三名園に数えられる由緒ある日本庭園である。それにしても夏休みの日曜日だというのに駐車場はご覧の通り。人気(ひとけ)がまるでありません。
偕楽園はまともに回ろうとするとかなりの時間が必要です。散策しているうちに人が少ない理由が分かってきました。
このように見事な松もある。でもこの偕楽園のメインは「梅林」なのだ。
梅の木が栄える3月頃にかなりの観光客で賑わうということで納得した。この時期は梅は関係ないので見どころが無く、私のように大した事前調査をせずに日本三名園ということで訪れた人たち(違うかもしれませんが)がちらほら歩いてた程度でした。
左の写真のまん中の石はよ〜く見ると将棋盤となっております。近くで見るとちゃんと9×9のマス目が見えます。昔の人はここに座って将棋を指したのでしょうか。
偕楽園の一角に古隧道がある。昔は水路として使われていたようですが現在の使われ方は不明です。できれば中に入っていろいろ見てみたかったが施錠されており奥へは入れませんでした。
木が多いためセミの鳴き声が凄まじい。至る所にセミの抜け殻が見られ、抜けたばかりのセミも発見した。
また、すっかりご当地土産に仲間入りした感のあるまりもっこりの黄門様バージョンと納豆バージョンを発見。黄門様は分かるが納豆はすでに人ではないし無理矢理感が拭えない。
なんだか色んなものがありましたが実物ではありません。
黄門さまに肖った茶屋もあった。偕楽園のお客さんよりお土産屋さんとかの人の方が多かった。
上の写真は偕楽園駅という世にも珍しい「臨時駅」である。この駅は偕楽園の梅まつりの間だけ営業し、下り列車のみ停車する。Suica等は使えないので訪れる方はご注意を。
袋田の滝
ここも行きたかった場所の一つです。袋田の滝(ふくろだのたき)といい日本三名瀑に数えられる。ちなみに他の二つは栃木の華厳の滝と和歌山の那智の滝である。
先ほどの偕楽園と違いこちらはものすごい人の数です。さすが袋田の滝です。
今まで見てきたいろんな滝の中で一番「個性派」だと思われる滝です。見る角度によっても趣が違うし季節ごとに違う顔を見せるので別名「四度の滝」とも言われています。
2008年に新しく出来た観瀑台(滝を見る展望台)で滝の上部へ移動できます。上から見る滝も良いとは思いますが先ほどの展望台から見る滝が一番いいと思います。
この看板。201メートルという半端な数字に他意はあるんでしょうか?200メートルじゃダメだったのか?
吊り橋から見る滝もまた格別です。冬場には凍ることもあるようで、それはそれは幻想的な光景になることうけあいです。
さて、滝を見た後は腹ごしらえを・・・・・
1979年に観光用のトンネルが出来るまではこの茶屋からの眺めがポピュラーだったようです。随分と遠景になりますが背後の岩山も手伝ってちゃんと一枚の「絵」になる風景です。
それにしても全ての料理が「冷たいもの」です(^^ゞ 外は暑過ぎてこうゆうものしか受け付けられませんでした。
龍神大吊橋
長さ本州一の吊り橋「龍神大吊橋」です。先ほどの袋田の滝から車で30分くらいなのでこの二つはセットで観光する方も多いかと思う。実際袋田の滝の入場券とこの橋の利用料をセットにした券も売られていた。
というかこの橋を渡るのが有料というのがちょっと釈然としなかった。
しかしこの吊り橋は見れば見るほど立派な作りである。観光地の吊り橋と言えば子供がふざけて揺らしてキャーキャー言ってるようなものを想像するがこれはレベルが違う。右の写真を見てもらえば分かる通り、かなりの幅がある。
橋の上から見る景色もレベルが違う。湖面からの高さはちょうど100メートルになっており、歩道の幅が広くても少し恐怖を感じてしまう。強風の吹いているときに渡るとさらに怖いかも。
お次は「下滝」
国道461号沿いにあり、ちゃんとした駐車場もあるし立派な歩道まで整備されている。
しかしここはそんなに有名な場所ではないので油断しているとそのまま通りすぎてしまうほどマイナーです。道路沿いに下滝の看板が無いことは無いがスルーしてしまう人も結構いると思う。
花貫渓谷
ここもまた国道461号線沿いにある。正確には461号の旧道部分に開かれた観光地といって良い。
結構キャンプ場に人が入ってたので秘境というわけではなさそう。それなりに地元の人もちょくちょく来るくらいの気軽に来れる観光地兼キャンプ場。
雰囲気の良いつり橋があった。とりあえずふざけた姿を写真に収めてもらったが橋の下を見ると崖からジャンプして遊ぶ地元の子供たちがいた。↓
なんだかこんな写真を見ていると自分の子供時代を思い出します。
私は南足柄市生まれの秦野市育ちだが子供のころはこんな風に遊ぶ場所がたくさんあった。
田んぼで遊んだりみかん畑で遊んだり川で遊んだり児童館で遊んだり・広場・ドブ川・ススキの原・砂利の駐車場・庭・人の家の庭・など。いくらでも遊ぶ場所はあった。いま思い起こすと何だかすごく懐かしい。
あの頃の光景がもう一度見たい。
でも昔住んでいた秦野市の尾尻という場所は25年前とは地形ごと変わってしまいました。今その場所へ行っても元の自分の家がどこなのか分からないくらい変わってしまいました。
自分の子供時代の風景が残っていないのはなんだかすごく寂しい。
こうゆう田舎に来ると昔自分が住んでいたころの景色が少しだけ重なって見えるのでなんだか嬉しい。
看板によく見ると「カッパ伝説の滝」と書いてある。
それにしてもこの辺りはクモの巣が多かった。真夏というのもあったと思うが先頭を歩いていたのが主な原因のようです。こうゆう場所のクモは無害なのは分かっているがなんか気持ち悪い。ゴキブリと同じくらいクモは嫌いです。最近では害虫を氷漬けにして退治する武器(スプレー)も売られている。
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091173315819.html
今度買ってみようかと思う。
こちらが「乙女滝」である
実はこの時あまりの暑さで服が汗でビショビショになっており、ここで脱いで服と自分の体を水浸しにした。
冷水を含んだ服を着る瞬間は冷たかったがとても清涼感がありとても気持ちがいい。
ここでデジカメの防水機能を発揮してみたくなった。
でも忍野八海の時のような綺麗な写真を撮ることは叶わなかった・・・
そしてこちらが「不動滝」
なんだかすごい秘境へ来たみたいに勘違いするがこれは駐車場から歩いて5分ほどの場所である。
この「花貫渓谷」はそれほど有名ではありませんが来てよかったと思える場所です。
人も少ないので穴場だと思います。
その花貫渓谷を過ぎて国道6号線を目指して走ると途中でダムと並走することになる。
休憩のため車を止めてダムを写真に収めていると「動く島」を発見した。
問題の写真
これが「動く島」の正体である。茨城県の7不思議に数えられる(嘘)
ひたすらに県道を走ること数時間。ようやく太平洋に出ました。
ずーっと山の中を走っていてこうゆう景色に出会うとなんか安心する。
この道は新しくできた道だろうか?ナビの表示が空中(水中?)にある。
常陸那珂の街にある魚市場へ寄ってみた。ここは結構一般の人も多く、新鮮な海産物を求める人々で賑わっている。当然漁師さんや業者もたくさんいるが、一般客も半分くらいいる。こうゆう場所ならではの新鮮な牡蠣や焼き魚を食べることができた。ちょうどそこに寿司屋があったので夕食をここでとることにした。
回転寿司だからと言って侮ってはいけない、ネタの新鮮さは超一級で味も確か。なんとも贅沢なひと時でした。
贅沢とは言っても値段は結構手頃です。
イルカとサメのオブジェが入口の目印です
日本百名山「筑波山」
混沌とした雰囲気の登山口。訪れた者を異界へといざなうかのようである。
山というと自然がいっぱいで人工物が少ない印象があるがここは正反対である。
1985年のつくば万博の際に合わせてこのようなアミューズメントパークが作られたらしい。
子供は大喜びだと思うが現在では放置されたままの遊具も多く、近くに寄ってみると「廃物件」であることが分かる。
この汚れ、質感、暗い雰囲気、錆び具合。どれをとっても満点な廃物件。
この「E.T」と思われる遊具も不気味であり、大人の私でも近付くとなんだか怖い。
子供が一人でこれを見たら泣いてしまうんじゃないか?
近くの山中にこれを見つけた。85年の当時はさぞかし賑わったことであろう。
さあ、廃物件はこれくらいにして登山を開始する。
ロープウェーを使えば山頂まであっという間ですがここは自分の足で歩くことにした。
振り返って撮影。駐車場にはまばらに車がある。
このような景色が繰り返される。
8月の終わりに訪れたため容赦なく太陽が照りつける。1000メートルもない初級者向けの山なのでそれほど大変ではないが登山者がそれなりに多く、思うように勧めない場面もあった。
登山道にはいろいろなバリエーションがあり、まさに万人向けの山だと言える。ロープウェーもあるしケーブルカーだってある。そしていろいろな動植物を楽しめることもあって年配の方も他の山に比べて多いのが特徴。
トンボがやたらたくさんいたので乱獲しておきました。
登山道の途中には奇岩が多く、それぞれに名前が付いていた。
岩が落ちてきそうな恐怖が味わえる。見て楽しい。
ここは写真のような石を登らないと来れない。
洞窟のようですがちゃんと向こう側まで通じてます。
寄り添う巨石「陰陽石」特徴に欠ける。
天然の鳥居。太っていると通れません(迂回路有)
単なる岩にしか見えませんが・・・・
天に聳える岩。これはかっこいい。
分かりにくいが大仏を見上げているようにも見える。
そんな岩を見ながら1時間半で山頂へ
この夏(2010年)は八ヶ岳・乗鞍岳・谷川岳など大味の山に登ってたせいか、ちょっと物足りなく感じた。
気軽に登れるので今度来ることがあれば別ルートを試したい。
山頂からの眺めです。左の写真の中央に移るのが駐車場であそこから登ってきたことになります。
写真下にロープウェーの索道が写ってますが帰りはこれに乗って帰りました。
左の写真の奥に見えるのが男体山になります。右の写真は女体山の山頂。
この山頂は岩場で風も強いためちょっと危険な場所になってます。
尾根伝いに歩くとまたも奇岩が現る。
この「ガマ石」はなんとなくおでんの大根のようにも見える。口の部分に石を投げてガマに食べさせるとご利益があるらしい。私も何度か投げて石を食べさせました(他の人が入れた石をずいぶん落としましたが・・・)
女体山と男体山の間はケーブルカーの終点駅にもなっているため土産屋がひしめく。私もここで昼食をとった。
土産屋に日本百名山が書いてあるバンダナが売ってたのでつい衝動買いしてしまった。
ちなみにこれを着けてうろうろしてたら店員さんと間違えられでしまった(笑)
右の写真に注目。トイレが左方向10メートルと書いてありますが「見ればわかる」と突っ込みを入れたい。
ここは日本百名山の中でも一番標高の低い山です。876メートルしかないんですね・・・長野の茅野市と同じくらいの標高です。
せっかくなので男体山もついでに登ってきました。標高871メートルで若干の差で女体山には叶わない。
これで筑波山編は終わりです。
お次は東洋一巨大な仏像「牛久大仏」をご紹介します。
東洋一の巨大大仏
写真で伝わるだろうか。とにかくものすごい大きさである。
付近は湖や花畑などがあり、公園っぽくなっている。
途中、水路を渡る小橋には写真のような「横超の橋」と呼ばれる橋がかかっていた。念じながら渡るとご利益がありそうだ。
一見石の壁のように見えるがこれは自動ドアである。
この扉から大仏の内部に入ることができます。
大仏の内部では牛久大仏に関する様々な資料が展示されている。
これは大仏の足の指の実物大模型であるが、ものすごい大きさである。下から爪の部分までは160センチもあり成人女性の身長と同じくらいです。
大きさの対比。国会議事堂も自由の女神もミニチュアのような大きさに見える。
120メートルという大きさは都会の高層ビルと同じくらいの大きさを誇っている。
大仏の胸部から外を見ることができる。
足のすくむような高度です。少しの隙間なのでまだ良いですが全面ガラス張りだったら相当怖そうです。
内部の外周にはご覧のように仏像が供えられている。敷地内には墓があり、その利用者の家の者らしい。
外周の一角には読経を嗜むスペースが用意されていた。私も形だけ真似してみた。
でもどうしても神学には興味が持てない。なんだか現実味に欠けるし曖昧な点も多いからだ。
外側の外周部分には幾何学模様の植え込みがある。何だか不思議な模様だ。
大仏の背面にはミニ動物園があり、直接触れることもできる。
ただ、こうゆうリスは触ろうとしてもすばしっこくてなかなか捕まえられない。
結局一度も動物に触れることなくここを去りました・・・
背中から見た牛久大仏。そして下から見上げた牛久大仏。さすがに飽きてきました(笑)
鯉の異常発生?
上の写真はかなりインパクトがあると思う。
これは牛久大仏の敷地内にある池で遭遇した光景です、おそらく餌がもらえると思って群がっているのでしょうが、この数は尋常ではない。
最前列の鯉はご覧のように背中も目も水中にない。陸を恐れていないようにもみえる。ちょっと鯉にタッチしてみたが後からヌルヌルを洗う水場がなく後悔しました。
敷地を出るときにこんな鐘があったので当然鳴らして帰る。
あみプレミアムアウトレット
牛久大仏の近くにあるアウトレットで御殿場アウトレットによく似ている。
最近は全国に増えつつあるアウトレットだがだいたい店の構成は似ている。基本的に服屋の集まりである。
御殿場や佐野、仙台三井、遠州豊田などいろんなところにどんどん増えている。
駐車場も広く、売り場面積も相当に広い。でも本当に服や雑貨しかないので男性は長時間いると飽きるかもしれない。地元のカップルがデートで来るような感じでもある。
先ほどの牛久大仏だがここの駐車場から見てもこの大きさである。
胴体に2か所、脳天に1か所明かりが見えるが、これは本来航空機が衝突を避けるために付けるもので都内の高層ビルなんかによく付いている。大仏についているのは初めて見ました。
この「あみプレミアムアウトレット」のすぐ近くには阿見東インターチェンジが新設されますます便利になりました。この高速道路は首都圏中央連絡自動車道という長い名前で、まだ部分的に開通しているにすぎません。
茨城県内は意外と高速道路網が発達しておりこの高速のほかにも圏央道・常磐道・東関東道・水海道有料道路・北関東道などたくさんの高速道路がつながりつつあります。
ちなみに常磐自動車道はいわき市で磐越道とつながってますが太平洋沿いを北上するように延伸しており、もう少ししたら仙台までつながります。そうなると東北道の代替道路として東京〜仙台を結ぶ新たな大動脈として茨城が日の目を見る時も来ると思う。
他にも、近年つくばエクスプレスの開業や茨城空港の開業など交通に関するキーワードで茨城を耳にする機会も多い。ただ、人口が減少していく中でこれ以上の県内での交通インフラは採算性と必要性が問われることと思います。地元住民の希望と需要、予算などいろいろな要素があると思いますが東関東の人気スポットが増えてくれば箱根や日光・草津等の大渋滞が緩和されるのではないかと期待しているところです。
都心から近く、気軽に来れる観光県としてこれからどんどん人気が出る県だと思いました。
おまけ
常磐自動車道の守谷SAでの写真。
茨城県のご当地ヒーローの「イバライガー」と守屋ラーメン・納豆副将軍ラーメン。
そして茨城と言えばこれ。この納豆を衝動買いしてしまった。
藁の中にダイレクトに入っていた小粒の納豆は、市販のものよりも固く、噛みごたえがあって臭いも強めでした。
私は納豆は好きですが、このようにワラに入っている納豆を食べたのはこの時が初めてでした。
完
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