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福井県




福井県というのは関東のほうの人間からしてみると何となくマイナーな県という感覚が否めません。
周りの人に福井県について尋ねると「どこだっけ?」「何があるんだっけ?」などと評されてしまう福井県。
かつて戦国時代は加賀100万石と言って豊かな土地が広がっており、諸勢力が挙ってこの地を狙ったものです。
しかしこの福井県はマイナーながらなかなかにアツいものを持っている。それではレポ開始です。


初めてこの地を訪れた時、日本に居ながらにしてまるでタイムスリップでもしたかのような錯覚に陥った。
上の写真はもう地名も忘れてしまったが、友人と夕陽を追いかけて辿りついた海岸である。
せっかく日本海に来たのだから綺麗な夕陽を撮影したいということで、いい場所を探してたのだがなかなか見つからずこの名もない海岸に辿り着いた。
上の写真は見ての通り人工物が何もない、古代から変わらない景色なのだ。
越前
後からこの場所を地図で探してみたがおそらく加佐ノ岬なのではないかとの結論が出た。
この写真の右側に見えている穴がなんとも興味深い。日本海の荒波による海岸浸食でできたものなのだろうか。
でも残念ながらこの時は「日本海に沈む夕日」を拝むことができなかった。

その後は芦原温泉という福井県ではそこそこ有名な温泉地で汗を流し、休憩室でグッタリと寝転がった。
休憩室のコンセントを拝借し携帯やカメラを充電する目的もあったのだ。
一日の汗を温泉で流すのはなんとも気持ちがいい。そしてその後に休憩室で横になるのは何とも贅沢である。都会の風呂では人が多すぎてそんなことはできませんがここは福井県(失礼)大の字で寝転がっても邪魔にはならないのだ。

温泉で温まった後は夜風に当たりに誰もいない東尋坊へ来てみた。さすがにひっそりとした断崖絶壁は恐ろしく、観光名所であるが自殺の名所でもあるこの地。この時間に来るとなんだか誰かが見てたら誤解されそうだ・・・・・
でも夜風は心地よく、遠くに見える漁火も何だか幻想的であり旅をしている感じがたまらなく心地よかった。
それはそうと右の写真、銅像の足の部分をよく見るとスニーカーを履いた少年の霊のようなものが映っている。
夜の東尋坊は長居すると本当に怖くなってくる。なんとなく。
この日の晩は近くの道の駅にて就寝。この時は前日、親知らずの道の駅で座席をリクライニングして2〜3時間寝ただけだったのでテントで足を延ばして眠れるのが最高だった。地面に横になって寝るのってやっぱりイイ!
駐車場を1マス分占領してテントを設営

東尋坊は福井県で最も有名な観光地ですので、昼間バージョンもご紹介したいと思います。
これは2009年の10月頃のものだったかな。

昼の東尋坊

夜とは大違いである。上の銅像の写真も昼に見ても怖いと感じない。でも真ん中の写真の道に横たわってたネコは爪をむき出しにしてなんとなく襲われそうで怖かった。
駐車場から東尋坊の崖までの道は両側に飲食店や土産物屋が並んでおり、各店営業が激しい。
そんな営業に負けてしまいここで食事を取ることになった。内容の割にはなかなか安かった記憶がある。

海の近くに来ると何故かウニやイクラを食べたくなる。普段はこんな贅沢はしないはずだが、なんだかこうゆう場所では海産物を食べないと勿体ないという不思議な感覚に襲われる。それにこの梅宮辰夫の存在が大きいのかもしれない。こんなところまで来てコンビニ飯など食べていてはこの人に怒られそうだ。
右の写真は見ての通りイカですが、東尋坊に来るたびに毎回必ず食べている気がする。それほどにここのイカは何故かおいしいのだ。他で食べるイカとは何かが違う。イカそのものの素材がいいのか、かかっているタレが絶妙なのか分からないがまた来た時は性懲りもなくイカをオーダーするだろう。

東尋坊
見ての通り、落ちたらタダではすまない程の断崖絶壁ぶりである。東尋坊は有名な観光地でありながら柵やフェンスと言った安全対策は皆無と言っていい。景観を保つためにあえてそれをしていないのかもしれないが非常に危険なことに変わりは無い。
伊豆の城ヶ崎並みに命の危険を感じるスリルある東尋坊。女性の方は決してハイヒールで訪問しないことを覚えておいてください。

真ん中の写真の赤いジャケットを着た男性はなかなか勇気のあるところを見せてくれる。あの場所は立ってるだけでもかなり恐ろしいはずだ。右の写真のオバサンのようにこのようなスタイルで写真を取る方の姿も多かった。

東尋坊から見て北東の方角には並みによる浸食により穴のあいた崖を見ることができた。あの洞窟はどこまで続いてるのだろう?
真ん中の写真はフナムシのアップですがこうゆう場所にはつきものです、近づくとゴキブリ並みの速度で逃げていくのでなかなか面白いです。大抵群衆でうろついているので勇気を出して走って向かって行ってみよう!
右の写真は自然の作りだした芸術。どのようにしてこんな模様ができたのかは調べないと説明できませんが、特にこの場で調べてお伝えするものではないと判断したので割愛します。地質学的な形成の過程等が気になる方は下記をクリック!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%B0%8B%E5%9D%8A


とりあえず観光客っぽくピースサインをしてみた。私のアロハシャツや少女の髪を見て分かる通り、ここは海風が強く右に映ってるオバサンのような帽子は飛ばされてしまうかもしれません。私のよくやるスタイル「首にタオルを巻いたまま歩く」は飛ばされるのでやめましょう。
この写真はまた別の時に来た時の写真です。先ほどの東尋坊は2009年10月。この時は2008年8月だと思います。北陸から関西に移動する際はなんとなくここを素通りできずに寄ってしまうのはイカの魔力か?
その時もやはり営業に負けてここで食事をしている。なんだか食べてるものも同じようなものだ。イカに関しては今後ここへ来た時は必ず注文すると断言してもよい。
東尋坊と言えばイカ!



そんな福井県ですが何気なく田んぼ道を走っていたら案山子(かかし)がやたらと目についた。
どんどんカカシの数は増え、滑稽なデザインのものが多くなってきた。なんだか夜見たら不気味そうだ。
最終的には右の写真のようにエスカレートしつくしてしまい、何が何だか分からなくなってきた。
もういいです、ノーモアかかし。


もうひとつ、これは是非紹介しておきたい。

ザ・福井空港
まず空港なのに人間の姿が一切見られない。そして滑走路をのぞき見るとセスナ機が一機だけ駐機してある。
福井空港。寿命はあとどのくらい?

これが駐車場の全景である。一台だけ映っているセダンの車も職員の車なんじゃないかと思えるほどである。
なんだか田舎の小学校のようなコンクリの建造物が昭和の無骨な建築方法を彷彿とさせる。
茨城空港や静岡空港が相次いで開港し、その必要性や収益性が問われる昨今、このような空港に関しては行政はどのように判断を下すべきなのだろうか?個人的にはこうゆう古くて趣のある施設はそのままにしてほしいが・・・


日本海とか東尋坊だとか海のイメージの強い福井県ですが山の福井もご紹介。



ここは道の駅九頭竜(くずりゅう)。鉄道の駅も兼ねており、道の駅としての規模もかなりでかい。
ここは福井市から大野市を通って行くことになるが途中かなり長い山道を走ることになる。
ここを抜けると岐阜県の白鳥に抜けることができ、東海北陸道にも接続する。福井側から来るよりも岐阜側から来た方が近いです。



恐竜の骨の発掘などで有名になってしまったのか、やたらと恐竜をアピールするオブジェが目立つ。この左の写真は驚くべきことに動くのだ。写真を取ってて本当に吃驚した、写真を取ろうとピントを合わせたりしていたら急にダイナミックに関節が動きだし首が動いたかと思うと大きな口をあけて咆哮したのだ。なんとこの恐竜は音声機能までも有している。たぶん定刻になると動く仕掛けになっているのであろうが、可動部分の多さとそれに同調して鳴き声を発するという最新テクノロジーと古代の恐竜のロマンにしばし見とれてしまった。
九頭竜湖駅にて
この時刻表ちょっとおもしろい。本数の少なさはまあいいとして、終着駅であるため、上りも下りも区別がない。そしてさらに平日・土日休日の区別もなさそうである。
切符や入場券を買ったわけではないがホームにてご満悦の私。秘境駅は大好きですが「終着駅」というのも寂しげでノスタルジックな感じが実にイイ!

どうでしょう、この雰囲気。いかにも終着駅って感じ。
このえちぜん鉄道はここ、九頭竜湖から福井駅までを結ぶローカル線ですが、これがもしもう少しだけ延長して岐阜県の長良川鉄道と接続していればもっとお客さんが増えるのではと考えてしまう。
冒頭で福井県はマイナーな県と言いましたがその通り。あまり渋滞にハマった記憶がなく、どことなくのんびりしていて安心できる県です。


三方五湖編
現在舞鶴若狭自動車道の工事が進められており、これが開通すると大阪を通らずに四国・中国地方の方が北陸に直にアクセスができるようになる。この道路の完成は大都市大阪の渋滞を緩和させる効果はもとより、福井県の貴重な観光収入源となるドル箱路線になるに違いない。早急な感性を願う。
その舞鶴若狭道ができると一気に観光客が増えそうな観光地がここ、三方五湖(みかたごこ)である。

この三方五湖はリアス式海岸の複雑な地形が生み出した5つの湖から形成されており、地形的に人が住むのに適していないくらいの急な断崖が海に沈みこむダイナミックな地形が特徴です。

絶景が楽しめるが展望台は時間の都合上閉まってしまい登れなかった。
海と山のコラボレーションは訪れる時間が違っても違う顔を見せてくれることでしょう。夕焼けの綺麗な時間に行くといいかもしれません。
それよりもこの時はガス欠寸前であり、山道を登っている時も気が気でなかった。
なかなか周りにガソリンスタンドを見つけることができず、カーナビで探しても廃業しているところが多かったり閉まっていたりすることが多い。エンプティーランプが付いて数十キロ走って冷や汗が出てきたころ、ようやくエネオスを見つけて給油できました。コスモ石油の会員なのでなるべくコスモに入りたかったがこのこだわりが今回の失敗だったのかもしれない。


荒島岳編

この時は日本百名山制覇旅行ということでいろんな百名山を「はしご」した時になります。
ただ、この登山は事前調査不足でえらい目に遭いました・・・・・(-_-;)
しっかりと入山届を出していざ出発!

登山口はどこだろう?この道で合ってるのか?
しかし凄まじい道だ・・・愛車が悲鳴を上げている。
ついに舗装もなくなり、道を間違えていると思い始める。
行き止まりになってしまった。終点は草が刈り払われ人が来ている痕跡があった。
あっちに見えるのが登山道なのか?とりあえず行ってみよう。
だいぶ登ってきた。愛車が小さく見える。
せっかく徒歩でここまで登ってきたのに行き止まり。それともこのロープで登れと?
車まで戻り別の登山道を選んで歩き始めた時、子供の落書きのような石碑を発見。
大野平野が見渡せる撮影スポット。ひたすら登り続けて2時間くらい。

恐れていたことが現実になった。
3時間くらい歩いた結果、山頂ではなく登山口に辿り着いたのだ。
どうやらここまで車で来るのが正しかったようだ。とても今からもう4時間かけて山頂まで往復していたのでは時間が足りない!なんということだ!
仕方なく来た道を引き返す。
しかし本当にこんな道を車で通れるのか?無理だろう。

夏の激藪に両サイドを侵食された登山道へのアプローチルート(車道)
しかも見ての通り湧水が道全体を流れており、なおかつ急傾斜であることを考えるとスリップの可能性が非常に高い。実際この斜面を歩いて下ってきたときに2回くらい転びました、車だったら事故です。
しかもこの路面、至る所に苔が生しており、ただでさえ滑りやすい路面がよりスリップを誘発する極悪な路面となっており、明らかにここを車で通ることは自殺行為だ!先ほどの登山口まで辿り着けるのはよほど運のイイ車だけだ。

これで福井編を終わろうと思うが上の荒島岳編を書いててなんだか釈然としない悔しさ蒸し返してきた。
事前準備不足なのはこちらが悪いかもしれないがあまりにも情報が少ない。

途中の道はこんなガレた道である。これを車で走ったらパンクするだろうし木の枝とかでボディーが傷だらけになると思う。
車に戻ってきたときは体力的な疲れはなかったが精神的に参りました。

というわけでここはそのうちリベンジしますがこの登山口はもうやめます(-_-;)

福井県編はいかがでしたでしょうか。
このページの冒頭でマイナーな県と書きましたがなかなか自分の中では面白い県だと思います。
福井をよろしくお願いします。


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