このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

スペイン世界遺産エッセー/グラナダ

⑥キリスト教支配の時代

 グラナダの世界遺産はイスラム支配という歴史、イスラム建築・文化に負うところが大きいのですが、
キリスト教支配に入ってからの出来事、モニュメントも忘れてはなりません。

 1492年にアルハンブラ宮殿明渡しを受け、この地を支配下におさめるようになったのはイサベル女王。
彼女は廷臣の反対を押し切り、郊外のサンタ・フェでコロンブスの大航海支援を約束しました。
結果、新大陸からは莫大な富がもたらされることとなり、
スペイン大帝国の礎を築いたことは歴史ファンならずとも周知のことです。
その記念碑が街の繁華街イサベル・ラ・カトリカ広場に建造されています。

 スペイン統一王国初代の国王はこのイサベルと夫のフェルナンドですが、
両王はキリスト教カトリックを奉じて国を統一したことから、カトリック両王と呼ばれ親しまれています。
この両王の墓が安置されているのが王室礼拝堂です


 その後、日の沈むことのない大帝国の皇帝として世界に君臨することとなったはカルロス5世。
彼はアラブ宮殿の敷地のなかに、自分の宮殿を組み込み(写真下・左)、物議をかもすこととなりました。
見た目より居住性を重視したイスラム建築の最高傑作の中に、外見を誇示する異質の西洋宮殿を混入してしまったのです。
コルドバの回教寺院でも同様のことを行っていますが、建築の純粋性を破壊していると非難する声、
ひとつの歴史を象徴するものとして評価すべきであるとする声などが錯綜しています。

          

            カルロス5世宮殿           コロンブスの新大陸航海の計画を聞くイザベル女王

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