このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

スペイン世界遺産エッセー/サンティアゴ・デ・コンポステーラ

⑦安定時代のマリア信仰

他方、世の中が落ち着くと共生の感情にもとづく隣人愛に目がむけられ、
やさしいマリア様への信仰熱が高まってきたようです。
ロマネスクの玉座に座り世界を統治するキリストの像が
このキリストを幼子にして、
やさしい笑みを浮かべて抱きかかえるマリア像が、
人気を博するようになります。

異教徒扱いされていたイタリア・アッシジの聖フランシスコが
一躍聖人の列に序せられたのにはこういう時代背景のもとでのこと。

騎馬の聖ヤコブ(スペイン語ではサンティアゴ)は、
つば広帽子に首から帆立貝を提げ巡礼姿で表現されるようになってきました。
巡礼者の象徴として巡礼を守護する平和的役割を担うことになります。


フランス、イタリアでのマリア信仰熱の高揚と
地の果てスペイン・ガリシアでの聖ヤコブ像の巡礼者への変遷とは
必ずしも時代が一致するとは言えませんが、
キリスト教信仰の重心が英雄待望から共生平和へ移行するという
大きな流れには沿った動きであることは確かではないかと思います。




写真はとある教会のステンドグラス、本ページの記事とは関係ありません。
左側がひょっとしてマリア様かもしれないと思い掲載してみました。


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堂)

「星の野」のガリシア地方

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