このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

スペイン世界遺産エッセー/トレド

③国土再征服運動

現在もアメリカとイスラム原理主義者たちの間に激しい確執が生じていますが
まさに歴史は繰り返される観がします。

中世ヨーロッパでは東方の聖地エルサレム奪回のための十字軍派遣は有名ですが、
ヨーロッパ西部のイベリア半島においても800年間の長期にわたり、
イスラムとキリスト教徒たちの陣取り合戦が繰り広げられてきました。

 このイベリア半島での出来事はキリスト教徒の側からは「国土再征服運動」とよばれ、
イスラム教徒軍により北方に押しやられていたキリスト教貴族が、
奪われた領土を奪回しようとイベリア半島を南下していくという大運動であります


理屈ぬきでもスペイン旅行は充分にたのしめますが、
背景の歴史を知れば楽しみが数倍増してくるかもしれません。
そのためにはこの「国土再征服運動」、スペイン語で「レコンキスタ」と呼ばれ、
「レ」は再、「コンキスタ」は征服と言う意味ですが、
何かにつけて耳にすることと思いますので注意しておいてください。

ちなみに、サンティアゴ巡礼もこの国土再征服運動の流れを汲むものであり、
セルバンテスの小説「ドン・キホーテで表現されている騎士道もこの時代と深くかかわっています。
さらにいえば、あのドン・ファンでさえもが、騎士のなれの果ての姿として関わっているとのことです。




写真は自然要塞都市トレドに築かれた戦略的サン・マルティン橋、
三方をタホ川の絶壁で守られたトレドを侵攻するには正門(ビサグラ門)かアルカンタラ橋、
そしてこのサン・マルティンを突破するしかありませんでした。


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