このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

スペイン世界遺産エッセー/トレド

④国土再征服運動とトレド

トレドは、8世紀初頭から11世紀後半までイスラム教徒の支配下にありましたが、
キリスト教徒勢力が劣勢から勝勢に転じた勢いにのり、
1085年に賢王アルフォンソ6世によりキリスト教徒の領土として奪回されています。

ちなみに、「ドン・キホーテ」の作者、セルバンテスの祖先もこの栄光の時代に活躍したのでしょう。
そして褒賞としてラ・マンチャの地を受け取りますが、
数世紀を経て戦乱が終わり、
スペイン統一王国が日の沈むことのない大帝国に躍進する時代には
不毛の地を抱えプライドだけの高い没落郷士が誕生することになります。

話をもどしたて、アルフォンソ6世王によるトレド奪回依頼、
1492年のスペイン統一王国による国土再征服運動完成までの間、
支配者としてのキリスト教徒、被支配者としてのイスラム教徒、
中間者としてのユダヤ教徒が共存することになりました。


この間に残された遺産としては「三宗教の共存」の証としてのトレド翻訳学校、
現在でも目にすることの証拠群として、
イスラム技術を生かしたムデハル様式のキリスト教会などが散在しています。

下段の写真はスペインカトリックの総本山、大司教座聖堂でありトレドのシンボルでもありますが、
建築の土台はイスラム寺院であります。




写真はスペイン・カトリックの総司教座の置かれるトレド大聖堂、
長期にわたる大工事のためさまざまな時代の様式が採用されれています。


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