このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


前掛山(長野県小諸市); 浅間山が創った壮大な自然美

− 2007.11.04(日) 快晴 −

 蝶シーズンが終わり、これからの浪漫紀行は里山歩きになる。地元の里山はアカマツ林が多く松茸の産地である。トラブルを避け雪が降るまでは高い山に行こう。
天狗の湯(浅間山荘)にある大鳥居が登山口二段になっている不動滝
 そんなことで浅間山系の何処かにしようと昨夜は早めに就寝した。6時45分に家を出て浅間山の第一外輪山の麓に広がる湯の平に向かった。
左手に迫る槍ケ鞘の絶壁右手に迫る牙山の絶壁     
 浅間山に掛かっていた雲も登山口に着く頃には晴れ上がり登山日和になった。天狗の湯(浅間山荘)に着いたのは8時、登山者用駐車場は半分ほど埋まっていた。
左手に続く槍ケ鞘岩場前掛山(浅間山)と追分火砕流(断層状)
 携帯電話による登山カードの登録試験をしていた。旧式なので使えなく、用紙への記入もせず入山した。辺りの紅葉は最盛期を越えていた。
 第一外輪山の裂け目に当たる槍ケ鞘と牙山を抜けると正面に浅間山(第二外輪山の前掛山)が見えてきた。硫化ガスの臭いがする赤い沢を横切り2時間で火山館に着いた。
血のような赤い沢と中央に見える蛇骨岳小諸市営の火山館(通年営業)
 火山館の管理人さんに訊ねると、規制解除されている前掛山までは約1時間とのこと。湯の平を散策して下山するつもりだったが山頂を目指すことにした。
トーミの頭(第一外輪山)黒斑山(第一外輪山)と湯の平(火口原)
 湯の平(火口原)から眺める第一外輪山(トーミの頭〜黒斑山〜蛇骨岳〜Jバンド)の絶壁は見応えがある。
蛇骨岳(第一外輪山)牙山と黒斑山の谷の先に雲海が見える
 湯の平口(黒斑山への登山道)〜賽ノ河原(Jバンド、蛇骨岳への登山道)を経て前掛山の登山道に差し掛かる。まるで大きなボタ山に登るようだ。
 途中でコースを外れ急斜面を降りていく男性がいた。休憩時にザックを50mほどころがり落としたようだ。足元が崩れやすい急坂が続く。
 振り返ると第一外輪山と湯の平が一望出来る。壮大で素晴らしい景色だ。第一外輪山の標高差は400mぐらいはありそうだ。
 季節には湯の平をアサマモンキチョウが飛び回っているだろう。そしてアサマシジミは何処にいるだろうか、火山館の管理人さんに聞いたら知らないとのこと。
 第二外輪山(前掛山)に着いたのは12時、火山館から2時間もかかった。シェルターがある広場の正面に火口がある釜山(本浅間山/標高2568m)、右手方向に第二外輪山がのびる。
第一外輪山と火口原雲海の切れ間に四阿山が見える
 第二外輪山の標高差は約100m、その頂点が麓から眺められる浅間山( 3月9日撮影 )こと前掛山(標高2524m)である。外輪山の絶壁の縁を恐る恐る進む。
現在の火口がある釜山(浅間山)第二外輪山(前掛山)
 途中でお腹が痛くなってきた。写真では感じられないが絶壁の縁の狭い登山道、高所恐怖症が発症したのである。帰りは行きよりもっと怖い。登山道から外れて歩く。
第二外輪山(前掛山)の絶壁帰路 火山館より牙山を眺める
 左上写真の手前の火口壁からガスが立ち上っていた。それを眺めながら昼食をとる。風もあり冷え込む。13時に下山する。火山館に戻り牙山の岩山を撮る。終日逆光なのでよく撮れない。時折吹き上げてくるガスが幻想的な世界を創り出す。
 浅間山荘 8:05 → 火山館 10:05 → シェルター 12:05 → 前掛山 → シェルター 13:00 → 火山館 14:05 → 15:35 浅間山荘。登り4時間、下り2時間半、久しぶりに歩いた。大満足の浅間山登山であった。

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