このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


破風高原(長野県須坂市); 飛び入り参加の自然観察会

− 2008.08.09(土) 快晴 −

 7時過ぎに家を出て須坂市から県境の高原に向かう。現地に着いたのは8時45分、五味池破風高原自然園のゲートは閉まっていた。
平成20年度 自然観察会 “自然とふれあう山歩き”
 ゲートが開くのは9時、駐車場には数台の車が止っていた。数人の高山蝶パトロール員の方が車から降りてきて名前を聞いて回っている。
破風高原の南斜面は崖である
 須坂市教育委員会主催の自然観察会のようだ。飛び入りで参加した。蝶の説明担当のI先生から“ベニヒカゲに魅せられて”という写真集を頂いた。
破風高原は溶岩台地で牧場になっている(今は閉鎖)
 当地のベニヒカゲは眼状紋の無い“紋なしベニヒカゲ”が5%程度の割合で発生している。しかし、乱獲で絶滅が危惧され今はパトロールが強化されている。
 I先生のお話だとオスは1/50、メスは1/20の発生率。すでにオスが発生しているので運が良ければ見れるとか・・・・一昔前の話で今は普通型すら少ない。
 普通型であるが、それでも10個体ほど目撃出来た。遺伝的な異常型のDNAを持つ普通型をいくつか掲載しよう。何か違いはあるのかな・・・・。
ベニヒカゲ
 自然観察会は30人前後の参加者で半数以上は顔なじみのようだ。一行と離れ(申告要)てから一人でねばった結果がこの程度である。
ベニヒカゲ
 紋無しどころか普通種も数える程度、そのうえ暑さのため元気に飛び回り止ってくれない。30分程度で引き上げることにした。
ベニヒカゲ
 いつかは“紋無しベニヒカゲ”を撮影してみたい。ここでも採集圧で絶滅寸前まで追いやられている。須坂市では徹底したパトロールを展開しているようだ。
 手段を問わない採集者、自分の欲求だけ満足させればそれで良いのだろう。趣味の範囲を超え犯罪者と呼ばれても捕り続けるのは何故だろう。
 自分と同じ趣味を後世の者にも分けてやろうと思う気持ちはないのだろう。昆虫採集少年のまま大人になった理性なき者と同じ仲間だと思われたくないものだ。
 温暖化や環境破壊で種の絶滅が危惧されているなか、少なくとも蝶に魅せられ愛着を感じている者の手で絶滅に追いやることだけは避けたいものだ。
 須坂から破風高原までの林道は大型車通行禁止というだけあって道幅が狭い。谷側が深く、高所恐怖症には再び訪れたい場所とは思えない。
 明日の予定にしていた菅平高原行き、時間があったので寄ってみることにした。菅平高原に着いたのは14時を回っていた。
根子岳に広がる菅平牧場
 無性に暑く根子岳の山頂まで行くつもりにはなれない。アカセセリのポイントまで登るのも精一杯である。
アカセセリ(全体的には擦れた個体が多くなっている)
 いることはいるが擦れた個体ばかりである。かろうじてアカセセリ特有の紋が確認できる固体を探して撮影する。
アカセセリ
 登山道の火山灰土が舞い上がり暑さを一段と感じさせる。山頂に雷雲がかかってきたので早々に下山する。
 松代に下る道が通行止になっていたので真田周りで帰ることにした。途中、ムモンアカシジミのポイントに寄ってみる。
 ムモンアカシジミの姿はなく、代わりにオナガシジミが風に流され目の前の草に止った。チャンスと思いしやかなり痛んだ個体で意気消沈してしまった。

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