このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

一茶の俳文碑

あけぼの山公園


米蒔くも罪ぞよ鶏がけ合ぞよ

柏市布施のあけぼの山公園に一茶の俳文碑があるというので、行ってみた。


布施東海寺 の向かいにあけぼの山公園があり、そこに一茶の俳文碑があった。


米蒔くも罪ぞよ鶏がけ合ぞよ

昭和62年(1987年)5月17日、建立。

 俳諧師小林一茶は文化9年(1812年)2月12日に流山の 秋元双樹 と連れだって東海寺(布施の弁財天)に詣で、ここで次のような俳文と句を詠んでいる。

 布施東海寺に詣けるに、鶏どもの迹をしたひぬることの不便さに、門前の家によりて、米1合ばかり買ひて菫(すみれ)蒲公(たんぽぽ)のほとりにちらしけるを、やがて仲間喧嘩をいく所にも始たり。其うち木末より鳩雀ばらばらとび来たりて、心しづかにくらひつつ、鶏の来る時、小ばやくもとの梢へ逃さりぬ。鳩雀は蹴合の長かれかしとや思ふらん。士農工商其外さまざまの稼(なりは)ひ、みなかくの通り。

   米蒔くも罪ぞよ鶏がけ合ぞよ   一茶

 一茶50才の時の文と句である。(一茶の句集 『株番』 に収められている一文である。)また一茶の『七番日記』によると、その日(2月12日)は雨に濡れて流山の双樹の家に帰っていることがわかる。

 元来この文と句は「米蒔塚・蹴合塚」などと呼ばれて来ているが、ここに「一茶の俳文碑」として建立するものである。

 碑文の全体は一茶の直筆を拡大して刻入したものであって、多くの人々が協力し合って建立したものである。

 この年の10月27日、流山の秋元双樹は亡くなり、11月14日、一茶は江戸を引き上げる。

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