このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

石田波郷


『江東歳時記』を歩く

吾妻橋神谷酒造で

秋深み合へり巨樽通ひ樽

浅草1丁目1番1号に 「神谷バー」 (HP)がある。


「神谷バー」


 明治13年(1880年)4月、初代神谷傅兵衛が浅草区花川戸町四番地に「みかはや銘酒店」を開業。

 明治15年(1882年)、速成ブランデー(現在のデンキブラン)の製造販売を始める。

 明治45年(1912年)4月10日、屋号を「神谷バー」と改める。

 吾妻橋の町並をゆくと、何か浅草の香が流れているようである。橋一つ隔てただけだからだろう。神谷バーの名と共にオールドファンにはなつかしいカクテル酒「電気ブラン」の製造元神谷酒造がここにあるのも不思議ではない。時雨模様で肌寒く、一寸一杯ひっかけたくなるような午後、少々即き過ぎだが、ここを訪うと電気ブランならぬ葡萄酒の香がしてきた。

『江東歳時記』 (吾妻橋神谷酒造で)

私は「神谷バー」に入ったことがない。

 「電気ブラン」を飲みたいとは思わないが、「神谷バー」で生ビールを飲んでみたい。

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