このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

牧水歌碑

小淵沢高原

北杜市小淵沢町に「生涯学習センターこぶちざわ」がある。


「生涯学習センターこぶちざわ」に 若山牧水の歌碑 があった。


甲斐の国こふちさはあたりの高原の秋すゑつかたの雲のよろしさ

歌碑の拓本


小淵沢高原 若山牧水歌碑

 若山牧水は大正12年10月30日甲府から汽車で小淵沢に着き、いとや旅館に1泊、翌日徒歩にて小泉、大泉、清里を経て松原湖、小諸方面に向う途中、八ヶ岳南麓の秋色を詠じられたのである。

 昭和24年霜月13日、小淵沢短歌愛好者の発起により、若山喜志子さん等を招き除幕式を行なう。

小淵沢町

 大正12年(1923年)10月28日、牧水は信州の中村柊花に誘われて「木枯紀行」の旅に出る。

 打ち連れて彼の取つてゐた宿いと屋といふに入つた。

 親しい友と久し振に、而かも斯うした旅先などで出逢つて飲む酒位ゐうまいものはあるまい。風呂桶の中からそれを楽しんでゐて、サテ相対して盃を取つたのである。飲まぬ先から心は酔うてゐた。

 一杯一杯が漸く重なりかけてゐた所へ思ひがけぬ来客があつた。この宿に止宿してゐる小学校の先生二人、いま書いて下げた宿帳で我等が事を知り、御高説拝聴と出て来られたのである。

 漸くこの二人をも酒の仲間に入れは入れたが要するに座は白けた。先生たちもそれを感じてかほどほどで引上げて行つた。が、我等二人となつても初めの気持に返るには一寸間があつた。

「木枯紀行」

「先生たち」がねだって持ち帰った短冊の歌である。

甲斐より信濃へ越すと冬枯の野をひと日来て此処に日暮れぬ

第15歌集『黒松』

 昭和24年(1949年)11月13日、小淵沢西小学校(現:小淵沢町総合スポーツセンター)に牧水の歌碑を建立、昭和52年(1977年)に現在地に移された。

『牧水歌碑めぐり』(大悟法利雄)によれば、11番目の牧水碑である。

牧水の歌碑の傍らに、 喜志子 夫人の歌碑があった。


はに鈴のほろゝこほろき夜もすからまくらのしたのあたりにて鳴く

平成元年11月、小淵沢町がふるさと創生事業の一環として建立したものである。

この歌は、夫牧水の歌碑除幕のため、昭和24年11月13日、喜志子夫人のご来館をいただき除幕式を行った。その夜、駅前の旅館に泊り、次の夜、久保の進藤春木氏宅に泊り、奥座敷の一室で詠ったものである。

現在、自筆の掛軸として保存されており、それを歌碑としたものである。

小淵沢町教育委員会

2006年3月15日、小淵沢町は北杜市に編入合併。

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