このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
牧水歌碑
松代城跡
松代城跡
に行って若山牧水の歌碑には気付かなかったので、あらためて訪ねてみた。
戌亥の櫓台の下に若山牧水の歌碑があった。
山出で来て尾長の鳥の遊ぶらむ松代町の春をおもふよ
昭和38年(1963年)5月3日、中村柊花建立。
撰 文
この牧水歌碑は、松代町東条出身の歌人・中村柊花が昭和38年5月、自費で建立し、町に寄贈したものである。柊花は牧水創刊の歌誌「創作」の主要同人としてその一生を貫いた。牧水に深く心酔し、同行の旅も多く、牧水の紀行文に書き残されている。牧水もまた、柊花に信頼を寄せており、酒友であり、心友でもあったと思われる。牧水は柊花の生家を大正9年に、また13年には柊花の両親の墓参に訪れている。この他、松代町には大正14年の4月と6月、揮毫旅行に訪れている。
歌碑のうたは、大正14年の旅のおり、旅館の裏庭に群れていた尾長鳥を思い出して詠ったものである。大正15年に柊花に届いた手紙の中の一首である。
中村柊花講座
ひひらぎ歌会
孫 一 同
平成20年 春
出典は第15歌集『黒松』。
尾長鳥と鹿
去年の春信州松代町に遊びぬ、折柄土地名物杏の花の真さかりにて町といはず村といはず家ごとに植ゑられしこの木の花におほくの尾長鳥寄りゐてあそべるを見き、あたりの山々にはなほ雪の白かりしが杏の咲けば山を出で来てこの鳥の里に見ゆるがならひなりとぞ。或日ふとこの鳥を思ひ出でて松代町なる中村柊花に寄せし歌
山出でて尾長の鳥のあそぶらむ松代町の春をおもふよ
牧水歌碑
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