このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

牧水歌碑

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戸畑図書館

北九州市戸畑区新池に戸畑図書館がある。


   八幡市荒生田の岡の上の宿にて、同十日前後

よべ一夜泊れる宿の裏庭に出でて拾ひぬこの落栗を

人いまだ行かぬこの路うつくしう桜もみぢの散れるこの朝

新墾のこの坂路のすそとほし友のすがたの其処ゆ登り来

第15歌集『黒松』

戸畑図書館の庭に若山牧水の歌碑があった。


新墾のこの坂道の
すそとほし友のすが
たの其処ゆ登り来

碑 陰

若山牧水が戸畑を訪れたのは前後三回であるが
この碑の歌は大正十四年十一月七日牧水夫妻が八幡から
鞘ヶ谷を越えて戸畑に来たときのものである

   昭和三十六年三月十二日

戸畑市教育委員会
戸畑短歌会
戸畑郷土史会
九州創作支社

「三月十二日」とあるが、除幕式は5月7日に行なわれた。

アクシデントのため遅れた「新墾の」の歌碑の竣工を待って共通の除幕式はその碑の建った中央公園市立図書館の前庭で五月七日に行なわれた。

『牧水歌碑めぐり』(大悟法利雄)

 『牧水歌碑めぐり』によれば戸畑駅北側の駅前公園の歌碑と合わせて、28番目、29番目の牧水碑である。

 若山牧水は、地元の「創作」支社の招きで北九州を3度(大正13年、大正14年、昭和2年)訪れています。『創作』は、牧水が主宰していた歌誌です。この歌は大正14年11月、牧水が揮毫の会のために宿泊した八幡東区荒生田の宿から、夫人とともに鞘ケ谷の峠を越えて、戸畑の毛利雨一樓(1877〜1937)を訪れたときにに詠んだものです。

 雨一樓は「創作」の同人で、牧水が北九州に来たときは必ず雨一楼を訪れるほど、二人は親しい間柄でした。

 この碑の他にJR戸畑駅北側の南鳥旗町の旧雨一楼宅に牧水の歌碑が建てられていましたが、平成23年戸畑駅北側の 駅前公園 に移されました。その碑には、昭和2年5月に雨一楼宅を訪れたとき詠んだ次の歌が刻まれています。

われ三たび此処に来りつ家のあるじ寂び定まりて静かなるかも

北九州市戸畑区役所

右にも牧水の歌碑があった。


新墾のこの坂道のすそとほし
友のすがたの其処ゆ登り来

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