このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
私の旅日記
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2008年
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龍正院
〜重要文化財〜
成田市滑川に龍正院という寺がある。
承和5年(838年)、創立。開基は
慈覚大師
、
天台宗
の寺である。
坂東三十三観音
第28番札所。
龍正院仁王門
室町時代中期文亀年間(1501〜1504)建立。
国指定重要文化財である。
宝暦3年(1753年)、横田柳几は滑川観音に詣で、句を詠んでいる。
明れは滑川の觀音へと志して深田といふ所より歩行よりそする。爰の尊像は今朝か淵といふ所よりそのかみ地藏ほさつの衣手に救ひ上させ給ふと聞て、かの池邊を臨めは
青柳や何すくふてもすくふても
『つくば紀行』
夫婦松
下総町指定文化財(名勝)
龍正院の芭蕉句碑と夫婦松
(アカマツ)
睦まじく樹齢を重ねた名木夫婦松です。併置される句碑は寛政5年(1793)の銘で「観音のいらか見やりつ華の雲」の芭蕉の句が刻まれ、当寺にも心が通じるものがあります。
成田市教育委員会
芭蕉句碑
観音のいらか見やりつ華の雲
出典は『末若葉』(
其角
編)。
貞亨3年(1686年)、芭蕉43歳の時の句。
芭蕉が病気で深川の
芭蕉庵
に寝ていた時に作ったという。
寛政5年(1793年)10月12日、芭蕉百年忌に
今日庵元夢
門下春日菴南道大竹白水建立。
記念集
『夢の花』
刊。今日庵元夢序。
風さそふ旅寐の夢や枯尾花
寛政3年(1791年)4月2日、
小林一茶
は南道老人を訪れている。
南道老人、みちのくへ行くといふに、
飛ぶことなかれ汲ことなかれ山清水
『寛政三年紀行』
滑川山龍正院
元禄11年(1698年)、建立。
千葉県指定有形文化財である。
文化8年(1811年)2月18日、一茶は布川から龍正院を通り佐原に入る。
[十]八 東風吹 昼ヨリ曇
滑川寺側ニ野芝居有 所々ニ「諸順儀渡度」ノ札有何ノ事ニヤ 佐原ニ入
『七番日記』(文化8年2月)
安政5年(1858年)3月23日、赤松宗旦は龍正院に立ち寄っている。
帰りに滑川山龍正院へ立寄
風談数刻に及ふ
今朝が淵
江
行。寺より一丁斗り。
赤松宗旦
『銚子日記』
2006年3月27日、下総町は成田市に編入合併。
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