このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

虚子の句碑

秋天や羽山の端山雲少し


花巻温泉 「佳松園」 の後ろに羽山が見える。


 昭和二年七月、さる新聞社の主催で、新日本八景の投票を募った時、ここの温泉は全国第一位の得票があった。虚子翁は親しくその実境を審査し大いにこれを推称せられた。昭和八年九月再遊の時、花巻温泉会社の需により、春秋の二句を揮毫され、翌年四月、前記の句碑と同時に、花巻温泉射的場にも建設されることになった。碑形も石材も二基ほぼ同様の角碑である。


「佳松園」 の裏手に高浜虚子の句碑があった。



秋天や羽山の端山雲少し

 羽山はこの句碑の後ろに見える山。端山は連山のはしにあるやまのこと。

 昭和8年8月、北海道旅行の帰途来訪。星野立子、 中村草田男 らが同行し、地元俳人多数が参加して 紅葉館 にて歓迎句会が催された。碑はその際に作られた句。

   花巻温泉句碑

春山もこめて温泉(いでゆ)の國造り

      八月五日。花巻温泉句碑の句。

   花巻温泉

秋天や羽山の端山雲少し

    釜淵の滝

岩刳つて作りし瀧の如くなり

      八月二十九日。花巻温泉、松雲閣。

『五百句時代』

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