このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
昔の温泉
赤倉温泉「あべ旅館」
川渡
(かわたび)
温泉
から国道47号(北羽前街道)を行き、鳴子温泉を過ぎて「中山越」を越えると、山形県。
明神で左折して県道28号尾花沢最上線に入ると、小国川沿いに赤倉温泉がある。
赤倉温泉は貞観5年(863年)、山寺の開山の祖である
慈覚大師
が諸国行脚の途中で立ち寄った際、地元の民が傷ついた馬を小国川に入れて治しているのを見て錫杖で掘ったところ、お湯が噴出したという温泉。
今日は赤倉温泉「あべ旅館」 に泊まる。
「あべ旅館」の自慢は「天然大岩風呂」だが、夜8:00までは女性専用。
男性は「天女の湯」。
豊富なお湯が浴槽から溢れ出る。
源泉名は赤倉温泉阿部1号源泉。
泉質は単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)pH8.3。泉温は58.9℃。
泉温が高温のために井戸水を加水しているそうだ。
昭和26年の成分分析書には硫酸塩泉(旧泉質名:含芒硝石膏泉)と書いてあった。
夕食後、自慢は「天然大岩風呂」に入る。
レンズが曇って写真はうまく撮れなかった。
別に女性が入っていたわけではない。なぜか裸婦像があるのだ。
浴槽の底からお湯が自然に湧き出ている。
天然の岩をくりぬいた「天然大岩風呂」だけに、岩場を歩くようだった。
南館には「ひのき風呂」がある。
「ひのき風呂」もレンズが曇って写真はうまく撮れなかった。
「ひのき風呂」の隣に「ひのき露天風呂」がある。
浴槽はすべて「かけ流し」である。
「あべ旅館」の離れに「
茶室
観山亭」がある。
山形県出身の画家石山太柏によって3年数ヶ月をかけて造られた木造平屋建の本格的な茶室。
石山太柏による「奥の細道」の全文と墨絵が描かれている。
「
茶室
観山亭」の庭園から散策道が芭蕉が越えた
旧山刀伐峠
へ続く。
庭園に白根葵が咲いていた。
昭和39年(1964年)、
水原秋桜子
は赤倉温泉を訪れている。
陸前赤倉温泉 二句
六月の山雲くらし八重櫻
蕗生ひし畔に置くなり田植笠
『殉教』
大石田
へ。
2013年4月1日付で「あべ旅館」は事業を停止したそうだ。
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