このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

今年の旅日記

「拓本の里」〜山頭火の句碑〜
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大阪府貝塚市に「拓本の里」があるというので、行ってみた。

「拓本の里」に7句6基の 山頭火の句碑 があった。


へうへうとして水を味ふ

いつしか明けてゐる茶の花

出典は 『草木塔』

 「へうへうとして水を味ふ」は「昭和二年三年、或は山陽道、或は山陰道、或は四国九州をあてもなくさまよふ。」とある中の3句目。

 「いつしか明けてゐる茶の花」は「其中一人」とある中の句。

昭和7年(1932年)9月20日、山頭火 は故郷の其中庵に移り住んだ。



鉄鉢の中も霰

出典は 『行乞記(二)』

昭和7年(1932年)1月8日、福岡県遠賀郡芦屋町で詠まれた句。



春風の鉢の子一つ

出典は『其中日記(二)』。

昭和8年(1933年)3月19日、山口市小郡町で詠まれた句。



うれしいこともかなしいことも草しげる

出典は『其中日記(六)』。

昭和9年(1934年)7月1日、小郡(現山口市)の「其中庵」で詠まれた句。



空へ若竹のなやみなし

出典は『其中日記(八)』。『草木塔』に「雑草風景」とある中の句。

昭和10年(1935年)5月1日、小郡の「其中庵」で詠まれた句。



水あり水を飲むうらら

出典は不明。

若山牧水の歌が表に2首裏に1首刻まれた碑が1基あった。



しら玉の歯にしみとほる秋の夜の酒は静かに飲むべかりける

ふるさとの尾鈴のやまのかなしさよ秋もかすみのたなびきてをり

うす紅に葉はいちはやく萌え出でて咲かむとすなり山ざくら花

 「しら玉の」は第4歌集『路上』、「ふるさとの」は第6歌集『みなかみ』、「うす紅に」は第14歌集『山桜の歌』に収録の歌である。

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