このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
新年の旅日記
有田陶磁美術館〜高浜虚子の句碑〜
奈良茶椀堆(うづたか)く、 | |
鉢、小壺、犇(ひし)めけるそが中に | |
花瓶(はながめ)は驕(おご)り艶(つや)めき | |
酒坏(さかづき)ハつつましく笑み、 | |
おのがじし適(かな)へる姿、 | |
白玉(はくぎょく)の磁器の膚(はだへ)に | |
染み匂ひ、物をやおもふ、—— | |
丹(に)の色の歓楽の夢、 | |
哀愁の呉須(ごす)の唐草。 | |
静(しづ)もれるその生命(いのち)をば | |
愛(め)でつつも、われや感(かま)けし、 | |
いつしかに、胸にも迫る | |
寂しさの拂ひがたなき。 | |
「有田皿山にて」より |
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