このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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石坂〜佐佐木信綱〜

菊坂下から坂を上る。


石坂の標識があった。


石坂

 「町内より南の方(かた)、本郷田町に下る坂あり、石坂とよぶ……」『新撰東京名所図会』

 この坂の台地一帯は、備後福山藩(11万石)の中屋敷を幕府の御徒(おかち)組、御先手(さきて)組の屋敷であった。

 明治以降、東京大学が近い関係で多くの学者、文人が居住した。田口卯吉(経済学者・史論家)、坪井正五郎(考古学・人類学者)、木下杢太郎(詩人・評論家・医者)、上田敏(翻訳者・詩人)、 夏目漱石 (小説家)、 佐佐木信綱 (歌人・国学者)、和辻哲郎(倫理学者)など 有名人が多い。そのため西片町は学者町といわれた。

—— 西片町の景 ——

交番のうえにさしおほう桜さきけり

      子供らは遊ぶ おまわりさんと

(佐佐木信綱)

文京区教育委員会

 明治39年(1906年)歳末、漱石は千駄木町の 「猫の家」 から西片町に移った。

 西片町の家はしばらく漱石の時代のままの姿で残っていたが、昭和57年(1982年)11月12日に取り壊された。

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