このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
小笠原幹夫 (おがさわら・みきお) |
『鬼灯の女』 (電子文藝館) |
短編。麦とろ屋「伊根屋」でバイトをしている女の子・邦枝に気がある大学生の輝夫だが、どうやら彼女にはすでに深い仲の男がいるらしい。邦枝を誘って神楽坂のほおずき市に出掛ける輝夫だが…。「君は鬼灯(ほおずき)のような人だ」、「それ、どういう意味。花言葉か何か?」、「イヤ、似てるってことさ。ほら、『野菊の墓』の矢切の渡しの別れの場面で、主人公の政夫がヒロインの民子に、『民さん!君は野菊のような人だ。僕は野菊が大好きだ』って言うだろ。あれだよ──」。昭和四十年代の東京・牛込界隈を舞台とした青春小説。街の様子がリアルに描かれていて、昭和四十年代を疑似体験できる。 |
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