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小栗虫太郎 (おぐり・むしたろう) 1901〜1946。 |
『後光殺人事件』 (青空文庫) |
短編。劫楽寺の住職・胎龍(たいりゅう)が奇怪な変死を遂げた。頭の頂天(てっぺん)に孔を空けられて殺されたにも拘らず、抵抗も苦悶もした様子がなく、合掌したままの姿で強直した屍体の謎──。この怪事件に挑む刑事弁護士・法水(のりみず)麟太郎は、胎龍に近頃起きた心理の変化や、天人像にさした後光(ごこう)のからくり、足跡の消去方法、不在証明(アリバイ)の偽造など、犯人が弄した奇抜なトリックを次々に暴いていく…。「そうかい。すると、遂々劫楽寺事件の終篇を書ける訳だな」。小栗ワールド本格ミステリー。 |
『絶景万国博覧会』 (青空文庫) |
編。裸体にした遊女を矢車に括り付け、回転させて折檻する「釘抜」と呼ばれる被作虐的な制裁法。六十年前にその釘抜部屋で起きた心中事件を述懐する老遊女・お筆。上野の博覧会の閉場後に、観覧車の紅色に塗られた車の位置を非常に気にする理由とは? 「もし一度だって、あの紅い箱が下で止まるようだったら、私しゃ唯あ置きゃしないからね」。心中事件の意外な真相を描いたミステリー。 |
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