このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
小山内薫 (おさない・かおる) 1881〜1928。 |
『梅龍の話』 (青空文庫) |
掌編。お富どんが飛んで来て、「水ですから、逃げるんですから、水ですから、逃げるんですから。」ッて大慌てなの。湯治に出掛けた箱根で大水に遭った時の話を楽しくしゃべる赤坂のお酌・梅龍(うめりょう)。ちゃっかり者でいたずら好きの梅龍の明るい性格が素敵だ。 |
『梨の実』 (青空文庫) |
掌編。天神さまのお祭で興行する爺さんと男の子。「ええ。お立ち合いの皆々様。わたくしはお望みになる事なら、どんな事でもして御覧に入れます」、「そんなら爺い、梨の実を取って来い」。天国の庭にある梨の実を盗むため、泣きながら綱を登って行く男の子だが…。「可哀そうに、わたくしのたった一人の孫は、こんな酷(むご)たらしい姿になってしまいました」──。ぼったくりな感じが面白い童話。 |
『反古(ほご)』 (青空文庫) |
掌編。小間使いの少女・お時と“ねんごろ”になった私(十七の少年)だが、二人の関係が伯母にバレてしまい、詫(あやま)り証文を書かされる羽目になってしまう…。「もう決して致しません。決して致しません」──。健全なる(?)少年少女的思考回路が面白い。 |
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