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川上眉山 (かわかみ・びざん)1869〜1908。


書記官  (青空文庫)
短編。温泉宿で出会った乙女・光代(資産家・三好善平の娘)を“美しき獲物”として狙いを付けた××省の書記官・奥村辰弥。恋人(学者・東条綱雄)のいる光代は、喋々(ちょうちょう)しい辰弥を毛嫌いするが、辰弥は言葉巧みに善平を取り込んでいく…。「光代は高がひいひいたもれ(=小娘)。ただ一撃ちに羽翼締(はがいじ)めだ。否も応も言わせるものか。しかし彼の容色はほかに得られぬ。まずは珍重することかな」──。鉱山の払い下げに絡んだ汚職を描いた悪徳小説。川上眉山の小説、面白すぎる!

ゆふだすき  (電子文藝館)
短編。下谷の若狭屋に居た妓・お今と、十年ぶりにばったり再会した梅原(僕)。二十六になった彼女は、若後家として立派な二階家に住み、悠々自適な生活を送っていた。僕とお今とは別にどうのこうのといった仲ではなかったのだが、彼女は「実は貴方には、種々(いろいろ)とお談話(はなし)もし、お願いもしたい事が前から有る」のだという…。「可(よ)し、お前の心持は十分に腹へ入ッた。さァそれじゃ、本気になッて些少(ちッと)話合おう」、「えッ、本当」「貴方、今日は最(も)うお帰し申しませんよ」──。十年越しの告白とお惚気な結末が素敵に素晴らしい。 →太宰治「眉山」



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