このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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近松秋江 (ちかまつ・しゅうこう) 1876〜1944。


黒髪  (青空文庫)
短編。この女に自分が全力を挙げて惚れているのは無理はない。こんな女を自分の物にする悦びは一国を私有するよりもっと強烈なる本能的の悦びである──。京都の売笑婦に惚れ込んだ主人公の男。一日も早く身請けして、自分の女にしたい男だが、女にのらりくらりとかわされた挙句…。ああ情けなや情けなやの情痴小説。

狂乱  (青空文庫)
短編。「黒髪」続編。「どんなにしても自分の所有(もの)にしたい」という一念で、祇園の遊女・お園に散々貢いできた主人公の男。病気で遊女を廃めたと知った男は、彼女に会いたいと願うが、お園の母は「遠い親戚に預けた」と嘘をつき、仕舞には女が欲しいなら「五百何十円出せ」と悪態をつかれ…。散々人に騙されても、金を搾られても、女の居場所を探して彷徨う男の悲しい性。どこまでも情けない情痴小説。もうここまでくると感服(笑)。

霜凍る宵  (青空文庫)
短編。「黒髪」「狂乱」に続く第3話。「やっぱり初めからあそこにいたのだ。それを、あの母親の言うことにうまうまと騙されて…この貴重な脳神経を、どんなに無駄に浪費したか知れぬ」──。お園の居所を突き止めた主人公の男だが、悪婆の本性を現したお園の母に拒絶される。「あんたはんには、もう用はない」。隣家の若主人の仲介で、遂にお園と再会を果たした彼だが…。欲深い母の勝手で、他の男に身請けされたお園は、本当に主人公の男のことを想っているのか? あやふやだった部分が解明(?)されていく展開は、さながらミステリー小説を読んでいるようで楽しい。お園と深い仲だった絵師・三野村を主人公にしても、かなり面白い作品になりそう。



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