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武田麟太郎 (たけだ・りんたろう) 1904〜1946。 |
『一の酉』 (青空文庫) |
短編。浅草の料理屋「たむら」で女中奉公している十七の少女・おしげ。母親のおはまが、ろくでなしの新吉と一緒にいるのが嫌で仕方がない彼女は、二人に復讐するような、複雑な感情から、女蕩しの「たむら」の主人・豊太郎と関係を持ってしまう。母親に気のある青年・秀一が、新吉から母親を奪ってくれればと望むおしげは、豊太郎から初酉(一の酉)に誘われるが…。「——笑いごとじゃなくってよ、——秀ちゃんなんか、母あちゃんに凝っちゃ駄目よ」。男を知った少女の心の変化を描いた秀作。子供以上大人未満な感じが絶妙。 |
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