このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
羽志主水 (はし・もんど) |
『越後獅子』 (青空文庫) |
短編。料理職人の勝次郎宅で火事が起こり、勝次郎の妻・お時が焼死体で発見された。お時の頸に手拭が絞められていたことから、事件は他殺と判断され、夫・勝次郎が拘引されるが…。「夫れァ貴官(あなた)無理ですぜ、火事を見付けて、時計を見てから怒鳴るなんて、其様箆棒(べらぼう)な話ァありゃしません」。事件の意外な真相を描いたミステリ。出火時刻の確定方法が読みどころで面白い。 |
『監獄部屋』 (青空文庫) |
掌編。あまりに過酷すぎる労働環境から「監獄部屋」と呼ばれている土木工事現場。労働者たちはバタバタと死んで行き、反抗・逃亡者は、見せしめのため処刑される。調査にやって来た政府の役人に、劣悪の実態を訴える労働者たちだが…。 「獣(けだもの)め、口先計(ばかり)達者で、腕力(ちから)も無けりゃ智慧もねエ、様(ざま)ア見やがれ」。こき使う側の狡猾が凄い。労働問題は永遠のテーマ。 |
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