このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
橋本五郎 (はしもと・ごろう) 1903〜1948。 |
『地図にない街』 (青空文庫) |
短編。一文無しとなり、どこも行く当てのなくなった青年の寺内氏は、浅草で奇妙な老人と出会う。都会のぬけ裏に精通した老人は、不思議で愉快な生活をしていた。老人のお陰で、衣食住だけでなく、美女と交渉を持つこともできた寺内氏だが…。「ひと月たてばまた会えますわ、だって仕方のないことですもの、ひと月たったらいらっしてね」。“物色”されてしまった男の悲劇を描いて面白いミステリー。 |
『撞球室の七人』 (青空文庫) |
掌編。ビリヤード場で常連客の男・福原が刺殺された。事件発生時に福原と対戦していた色黒の男を警察は連行するが、肝心の兇器がどこにも見当たらない…。「あの場合、兇器を室外に運ぶ方法があったと思うんだ」、「だって、誰も外へ出ないし、窓も扉も閉まっていたと云うじゃないか」。事件を見事に推理してしまったがために苦悩する探偵役の“私”の姿に、探偵小説としての目新しさを感じる。 |
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