このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
森本薫 (もりもと・かおる) 1912〜1946。 |
『女の一生』 (青空文庫) |
短編。戯曲。中国貿易をしている堤家に拾われた薄倖の少女・けい。けいを思慕する次男・栄二だが、彼女は堤家のために長男・伸太郎と結婚する。栄二は中国へ渡り、けいは堤家の柱として仕事一筋に生きるが…。「私の一生ってものは一体何だったんだろう」──。女になくてはならないものを犠牲にし激動の時代を生きた女性を描く。 |
『華々しき一族』 (青空文庫) |
中編。戯曲。お互い想い合っている仲だと思われた青年・須貝と美※(みよ)。血のつながりのない美※の兄・昌允と妹・未納も絡んで展開される複雑なる恋愛模様。「僕が結婚したくない理由は……あなたですよ」。須貝の意外なる告白によって、「華々しき一族」は崩壊の危機を迎えるが…。ここまで錯綜するドラマも凄い! 面白い。 |
『みごとな女』 (青空文庫) |
短編。戯曲。まるで親戚のような、あまりに近すぎる関係であるがゆえに、恋人同士になり得ないあさ子と収。そんなあさ子を心配し、縁談を考える母・真紀。あさ子の縁談の相手である医者・弘に、収はあさ子に対する真情を吐露する…。「長い間他人に見られないで他人のすることを見ていた罰でしょう」、「私には、どうもよくわからない。なぜ、あなたは…」。彼女を巡る心理描写がみごとに面白い。 |
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