このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
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開通前と開通後の甲子トンネル手前、甲子大橋の様子。 橋の手前に築かれたゲートや通行止め・立入禁止看板は撤去され、 一般解放された高規格道路が山の中央に貫かれたトンネルに向かって突き進んでいる。 この開通後側の画像には早朝だったと言う事もあり 一見閑散として見えるがこの後トンネルを潜って下郷側ヘ行き、 そこから旧道を経由して甲子林道を突破して再び此処へ来た時には 長距離トラックや観光バス等、幾多の車両が行き交う非常に交通量の多い道となっていた。 開通前に某TV局の番組で 「こんなド田舎に高規格道路を造るなんて税金の無駄遣いだ!」 などと言っていた様だが、とんだ的外れな発言だったとしか言いようが無い。 ともかく、甲子トンネルの開通で一躍、南会津と白河・那須方面を結ぶ幹線となったR289。 その影で今までR289と称されてきた道が旧道となった。 下郷旧道の方は比較的変化が少なかったのだが、 西郷側の方はあの「名所」が消滅するなど大きな変化があった。 それらの様子を新道開通前の画像と共にご覧頂きたい。 |
「廃新道」きびたきトンネル&石楠花トンネル | |
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一部で有名な廃新道分岐。 現道「きびたきトンネル(改)」の背後に 恨めしいオーラを漂わせながら石楠花トンネルが口を開けている。 平成7年完成した石楠花トンネルだが、その8年後に坑内に異常発生。 そのまま使用が不可能となり、 白河側のきびたきトンネルを延長する形でルート変更される事となった。 | |
現在の石楠花トンネル西側坑口付近。 僅か8年、しかも殆ど交通量の無い未通国道の末端区間だった故、非常に内部が綺麗。 | |
坑内中央部。 ムリヤリ明度を上げたので解りづらいかもしれないが、 坑壁に補強版が巻かれているのがわかるだろうか? ここが石楠花トンネルの問題の区間である。 坑内には勢い良く水が流れる音が鳴り響き、 坑壁のそばによるとパイプから蛇口を開きっ放しの水道水よろしく 大量の水が噴出している。 更に自分はあまり良く確認できなかったが、 この補強版の裏側には幾多の亀裂とコンクリの剥離が見られると言う。 確かにこのトンネル、あかんわ。 | |
トンネル東側坑口の先は見事に断崖絶壁。 ここに架けられていた橋は綺麗さっぱり消えていた。 どうやら、他の場所に架ける橋に転用されたらしい。 | |
東側の新旧分岐はトンネルの中。 この場所から、きびたきトンネルを延長して現在の坑口へ出るようになった。 崩落の可能性のある谷側を迂回し地中にルートを求めたのであろう。 2007年8月時点では坑内から旧坑口が見えていたが、 2008年時点では土嚢のようなもので旧ルートが塞がれていた。 ドライバーが誤って旧ルート側に進路とってしまい事故が起きてしまう恐れがあったからであろう。 この「廃新道」については ヨッキれん氏の「 山さ行かねが 」に 詳しいレポ が掲載されているので そちらも参照して頂きたい |
2007年の西郷側末端区間 | ||
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開通前の甲子大橋。 基本的に3桁国道は地元自治体(県)によって建設されるが 甲子大橋と甲子トンネルは難工事区間ゆえ国土交通省が直轄工事を行なった。 その甲子大橋の手前には丁字路があり(一番上の画像参照)、 そこから分岐していくのが旧道、というか大黒屋旅館へ向かう道である | ||
甲子大橋の下を潜るように進み、急角度の坂道で谷底近くまで行くと大黒屋旅館の入口が見えてくる。 | ||
何でもない旅館の敷地内。 しかし、この旅館手前の駐車場のような所が、天下の国道であったのだ。 | ||
旅館のはなれ。 その中央を通る通路。 ここも国道。 一応、ゲート代わりにベンチが置かれている | ||
ダート国道。 でも、この先の状況を見れば、そんな事はどうでも良くなってしまう。 | ||
激ショボ人道橋の前に立つR289国道標識。 この時点だいぶキてますがまだコレは前菜でしかない。 | ||
でた。 コイツが旧・建設省、現・国土交通省が用意した2大ネタおにぎりの一つ(もう一方はR339階段酷道)。 支柱が木製である以外、至って正規の国道標識である。 この上なく登山道に掲げられる国道標識は非常にシュールである。 登山国道自体はかつてのR140雁坂峠やR291清水峠等、それほど珍しい存在ではないが、このように国道標識が設置された場所はここぐらいである。 まあ、ちょうど車道の終点、登山道区間の起点が旅館前・・・と言うか敷地内だった為、話題づくりに設置してもらったのであろう。 この狙いは見事あたって、ネットや口コミでこの地へ訪れる人間は少なくなく、TVで取り上げらる事もしばしばあった。 もはや、奥甲子の名所(迷所?)として定着しつつあったのだが・・・ |
2008年の西郷側末端区間 | |
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1年前と同じく、甲子大橋の下を潜りやってきた。 しかし、様子が何か変だ? 旅館入口が封鎖されている。 | |
うおっ! 解体工事中! 末端区間の旧道落ちと共に旅館まで消えてしまったのか? | |
という訳では無く改装新築工事の為の一時的な休業のようだ。 むしろ今まで(一応)国道だった場所が払い下げられて 敷地が広く使えるようになったのかもしれない。 しかし、この旅館の見所であったアイツは・・・ | |
綺麗さっぱり消えていた。 甲子トンネル開通と共にどうやら国道標識は撤去してしまったようだ。 少々勿体無い気がするが、あくまでここが「国道」であったから あのおにぎりの意味があった訳で、 国道では無くなった今ではここに標識があっても単なるオブジェにしかならない。 | |
登山道手前の橋の傍にポッカリと開いた穴があった。 場所からすると恐らくおにぎりの支柱が刺さっていた所だろう。 平成20年9月21日 一部の趣味人に知られた登山国道おにぎりは、その数奇な運命に翻弄された一生を終えた。 酷道の歴史がまた1ページ・・・。 |
旧道の地形が分かるルート動画 http://peevee.tv/v?4vrr15 パヤパヤ氏作成 |
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