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赤倉林道
群馬県片品村〜川場村
2006・7・2 来訪

『廃道化』と表記されていた割にはあっけなく峠を越えてしまった林道。
が、この道の本番は峠を越えた先にあった。
道路崩落あり、泥ヌタ区間あり、かと思えばフラット区間ありと変化にとんだ道。
個人的にはこのままの状態が一番楽しいのだが、そうもいかないんだろうな・・・。

正直言います。
この看板を見て僕は喜びました。
いや、あんた道路が崩壊してて何がうれしいの?ってな感じもするでしょうが、僕にとってのこの林道のアイデンティティは『崩落・廃道』だった訳です。
ツーリングマップルでそう表記されてなかったら来ていなかった訳ですから。
通常の人だったら絶対理解できないよう(理解できちゃう貴方は立派な変態さん)なウキウキ気分で先に進みます。
とは言え、しばらくは超フラットなダートが続きます。
挙句の果てには出来たてホヤホヤのコンクリ舗装、敷き詰められたばかりの砂利など新設林道の区間まで現れます。
うーん、ツマラン。
しかし、唐突にそれは現れる。
ようやく来ました!
ズタボロ区間の登場です!


ぼくァ、コイツを、待っていたんだっ!
崩落もバッチシあります!

二輪車ギリギリ規格です。
まあ落ちてもまず死にはしないせんが、バイクは壊れるだろうし骨折ぐらいはするかも。
ちょっと前に通ったと思われるオフバイクの跡をなぞりながら慎重に通過。
何事も無く、無事通過。
よーし、行くぜ!
と、思ったらあっけなく路面回復。
道が二股に分かれているが右折が正解。
左は行き止まりの林道で、入ったとたん激坂が待ち受けている。
この区間の路面は少々荒れてはいるが、傾斜はなく平坦なのでそれほど走りにくくは無い。
むしろ、オフロードを楽しむには丁度良いぐらい。
植物に覆われているが橋の上。
昭和30年代製でそこそこ古い橋だ。
橋にしても隧道にしてもこの時代に出来た建造物が多い気がする。
やはり戦後の混乱が一息つき、日本の再生に向けて一斉にインフラ整備されていった時期だったのだろう。
杉の合間を抜ける。
こういう所を走るのも中々気持ち良い。
林道交通安全って・・・。
一応通行止めの道なんですが。
林業者に向けて?
再び路面悪化。
湧き水が斜面から流れてきて、泥ヌタ状態に。
一部では路面が小川状態になっている。
それにしても次々に路面状況が変わる林道だ。
その分、走り応えのある道である。
先ほどの路面崩壊箇所以外に致命的な場所はなく、林道にある程度慣れている人間なら、きっとこの道を楽しめるはず。
しかし『楽しい』状況が続くのも長くは無い。
前述のとおり、現在改修工事中で廃道・荒れ区間は順次無くされていくと思われる。
ツーリングマップルでは『廃道化』と表記しながら、同時にオススメルートとしても紹介してる。
一見矛盾してるがこの辺り一帯は『赤倉渓谷』と言う紅葉の名所なのだ。
夏場に通っても気持ちいい渓谷は、秋になればそれこそ息を飲むような鮮紅の世界が広がっているであろう。
そんな訳で一般の人々でも気軽に入って来れる様に改修工事をしているわけである。
2006年秋頃にはまるで新設林道のようになっているかも知れない。
しかし、改修されたとしても『この様な』素敵岩が転がってくる事もある。
そこら辺はやっぱり林道。
川場村側の入口。
こちらはバッチシ封鎖、通行止め看板も5つもあり、かなり強固な意思が感じられる。
片品側が看板一つだけだったのとは大違い。
とは言え、二輪車なら簡単に入り込めちゃうんですが。
薄根川を渡ると県道64号線と合流。
県道64号線は瀬嶺峠をトンネルで抜けているが、このトンネルが完成する前はこの赤倉林道が片品〜川場が唯一のルートだったのかもしれない。

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