このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
西武安比奈線
奥多摩の廃線(水根線)
と並んで関東地方の廃線マニアの聖地ともいえる路線。
こちらもやはり休止線で、やっぱり復活の可能性薄だったりする。
全線に渡りレールと架線が残っており、しかも程よく風化していて実に探索のしがいがある。
今や安比奈線は我々を黄昏の世界へと運ぶ、車両なき鉄道なのかもしれない
西武新宿線南大塚駅から安比奈線は分岐していく
ん、何かレールが新しい。
新しいレールと安比奈線オリジナルのレールの位置がずれている。
実は10年ほど前に安比奈線を復活させる計画があったらしい。
新宿線を複々線化して増発させ、
その増発分の車両の基地を安比奈線に作ろうとしたのである。
が、結局新宿線複々線化は中止され、安比奈線は放置されたままになった。
この新しいレールはその名残らしい。
住宅地を走る朽ちたレールと架線。
この路線が放置された間、町はずいぶん変わったのだろう。
木製の架線柱が鉄路の止まった時間を教えてくれる。
国道16号と交差する踏み切り。
遮断機等はすべて撤去され、レールは残っているがほとんど埋められている。
自分は小学校5年の時、初めてこの場所で廃線というものを知った。
川越の病院に入院していた祖父のお見舞いに行った時、
この封鎖された踏切をみて衝撃をうけた覚えがある。
その時まで、一度作られた鉄道が廃止され2度と列車が走らなくなるとは思いもしなかった。
そして、この廃れた光景に魅せられていき、
廃線というものに興味を持つようになっていったのである。
錆びたレール
それを遮る木々
空中に漂う架線
なんとも奇妙な光景
こちらも本来ありえない光景。
レールの上でガーデニングですか?
一応、ここ西武鉄道の私有地なんですが・・・。
一見レールが見えないが、しっかり落葉の下には残ってたりする。
まるで地方のローカル私鉄のような光景
一両編成の古めかしい電車が今にも走ってきそう
なんとも黄昏た光景である。
この林の奥のほうで、なにやら撮影が行なわれていた。
確かに、この奇妙な空間は文明の末路のようで絵になる。
人類が死に絶えた後は、このような光景が広がるのか?
ガーター橋はあるが水路は無い。
必要の無い空間に、必要の無いものが渡る。
県道の橋の上から。
線路を跨ぐにしては高さが無い。
目線がどうも本来、架線があるべき位置のような気がする
案の定、レールは途切れてます。
もう正直復活させる気ないでしょ。
万が一、この路線が必要になっても新線建設するのと変わらない工事が必要だ。
架線柱に絡まるツタ。
レール脇に生える木。
放置もいい所である。
しかし、それが安比奈線の魅力であったりする。
入間川の河川敷を行く。
廃線横の平地に子供用ミニバイクの練習コースがある。
子供達がレールの横を走ってコース入り口に入っていく。
この子達には、ここにレールがある事に疑問を抱いたりしないのだろうか?
彼達にはレールあるのが当たり前すぎるか、それともどーでも良い事なのだろう。
オフロードコースを楽しむ親子の合間を抜けさらに奥へ。
目の前に雑木林。
ここのなかにレールがあるなんて信じられる?
でも、中を覗くとしっかり架線柱があったりしてびっくりする。
かつて砂利採取のため広大なヤードがあったであろうこの地も、
一部は藪や林に覆われ、不気味な廃墟と化している。
さらに自分は奥に進もうと、足を伸ばすと・・・
「うひゃうひゃ!」
何、何で笑い声が?
横を見ると廃車のワゴンが。
でも、何やら人の手が加えられ生活感が感じられる。
ど、どうやらここにお住まいの方がいるようで。
お、お邪魔しました〜。
退散!
黄昏の空間に、黄昏の住民が住む素敵な廃線でした。
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