このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
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神奈川側の峠道は山中奥深くを走り、あまり見通しのよい場所が無い(旧道、現道、新道共に)。
しかし、静岡側はうって変わって沿道から望む景色がすばらしく、
下界に広がる三島の町と駿河湾、そして雄大にそびえ立つ富士、と走っていてとても楽しい。
道自体も高い規格で走りやすいのだが、たびたびクロスする旧箱根街道が気になってしょうがなかった。
「原チャリで走ってみたい・・・」
だが、基本的に遊歩道と言う事で車両の立ち入りは禁止されているのだが・・・。
芦ノ湖。 箱根山の火山活動によって出来たカルデラ湖。 この湖は一応 神奈川県箱根町に所属しているのだが、じつは水利権は静岡県にある。 江戸時代に芦ノ湖から現・静岡県裾野市までの地下水路がつくられたのだが、廃藩置県の際に水路を管轄していた小田原藩が静岡側と神奈川側に分かれるような形になってしまった。 両県とも水路の所有権を主張し、結局裁判の末、静岡側に軍配が上がったというわけだ。 他にも、この芦ノ湖では東急電鉄と小田急電鉄の遊覧船が火花ちらしており、何かと争いの種になる湖だ。 | |
さて、一見ここは湖畔の駐車場に向かう何でもない道路。 でも、なんか見たことありません? 特に正月あたりに。 そう、ここは箱根駅伝の復路のゴール、往路のスタート地点です。 このショボーイ道路に多くの感動が詰まっているのだ。 | |
道の駅からの見る箱根。 日本有数の観光地で将来、要塞都市になったりする予定は 無い。 | |
箱根峠なのだが、まったく峠っぽくない。 ガソリンスタンドやらコンビ二やらと、えらく開けていて標高846mの山の上という感じがまったくしない。 | |
なだらかカーブと緩い傾斜。 非常に走り易い道路で、山道になれていないドライバーでも安心して走れる。 スピードだってついつい出ちゃうさ。 でも、ここはのんびり走ってみましょう。 本当の箱根路を楽しむために。 | |
この景色! これで走っていて楽しくないわけが無い! | |
更に日本の最高峰・富士が眼前に迫る! 写真ではイマイチその感動は伝わらないかもしれないが、実際はもっと大きく見えます。 | |
快適なツーリングを楽しんでいると、たびたび旧街道の看板が目に入る。 整然と敷き詰められた石畳が森の中に消えていく。 この歴史ある街道を走ってみたい・・・ しかし、ハイカーも多いこの細道を原チャリで走るのは蛮行以外何者でもない。 とり合えず、ちょっとだけ奥を覗いてみる | |
旧街道を入っていってすぐにこのような遺蹟が目に入った。 徳利をかたどった墓標。 その昔、松谷九四郎と言う人物がいて、元は大名の剣術指南役だったのだが酒癖が悪く、それが祟って国外追放されてしまった。 職を失った彼はこの箱根で旅人の荷物を運ぶ「雲助」と呼ばれる人々の一員となった。 この「雲助」は気性の激しい荒くれ者が多く、度々旅人達に恐喝や暴力を働いたり、派閥間の喧嘩など起こしていた。 が、そんな雲助たちの中で、元々高い教養をもっていた松谷九四郎が仲裁役になったり、彼の人情深い性格に多くの雲助たちが心酔していった。 九四郎の死後、彼をしのんだ雲助たちがこの徳利をきざんだ墓標を建てたのだ。 | |
そんな、かつての人々の息遣いが聞こえてくる旧街道。 やはり、旧街道を走りたい! とか、思って現代の道を走っていると、又もや石畳の道がクロスしていく。 しかし、よく見るとこの旧街道には特に規制がかかっていない。 少なくとも車両通行止め、とか歩行者専用道、と言う標識は無い。 んじゃ、原チャリで入っていいんだな? 入っちゃうぞ〜。 ・・・・・・・。 いて!いて!いて!痛〜い! じ、持病の痔がァ〜 | |
正直、荒れたダートでも走っているような感じでした。 オフ車なら何でもないでしょうが原チャリで石畳はキツイッス。 旧街道を散策したいなら素直に徒歩で楽しみましょう。 | |
道はやがて三島の街に入り峠道は終了する。 かつて多くの旅人が苦労して越えた箱根峠。 自ら好き好んで苦難つくりだそうとする愚か者もいるが、現在いたって快適な(少々神奈川側はキツイが)峠越えができます。 |
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