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甲子林道

福島県西郷村〜下郷村
2007・8・5 来訪

2008年9月21日、
長らく不通であったR289甲子峠区間に『甲子トンネル』が開通。
白河と南会津が一本の道で繋がるようになった。

しかし、甲子トンネル開通以前にも
この国道未通区間を結ぶ道はあったのだ。
その道の名を『甲子林道』という。

山間の未通国道の代用路、もしくは迂回路として林道が使われるのは珍しくない。
例としてはR417の代用路の冠山林道や、
トンネル開通まで林道を国道指定にしていたR361権兵衛峠がある。

本来、『甲子林道』もまた、
上記の道のように国道の代替路として活躍しなければならなかったのだが・・・

残念ながら、この林道は国道代用路としては全く機能していなかった。
むしろ、この林道を知るものはこう呼ぶ。



『ゲロリン道』
さて、問題の甲子林道への分岐。

画像中央の2車線路はR289である。
甲子トンネル開通一年前の景色で、この時点では未通国道であり、末端区間の交通量は疎らである。

この国道から白河側より右手に分岐していくのが『甲子林道』への道。
しかし、なんら案内を示すものは無く、地図で確認していても分かりづらく自分も一度見逃してしまった。
R289から分岐した道から更に丁字路状にぶつかる道を右折。
その先には阿武隈川を渡る雪割橋と言う橋がある。
遠目と見は普通のコンクリ橋だが、その上に立って見ると・・・

ご覧通り、この橋は凄まじく深い渓谷を跨いでいるのである。

雪割橋は昭和33年製のアーチ橋。
橋の上から谷底までの高さはなんと50m。
14、5階あるビルと同じぐらいの高さがあるのだ。
欄干に立てば、色んな意味で涼しげな光景が広がる。

この橋が架かる雪割渓谷は、秋には紅葉、冬はその名のとおり白銀世界を割る様に流れる渓流が美しい景勝地と知られる。
雪割橋が完成する以前に架かっていたつり橋の橋台。
何故かかつての通行スペースを潜り込むように小屋が。
隣のビ二ールハウスにも何気にめり込んでいる。
思いっきり邪魔そうなのだが、全く手を付ける事無くそのままの姿で橋台を残してくれている土地所有者にGJ!と言いたい。
雪割橋を渡った後左折。
しばらく何でもない舗装路を進む。
由井ヶ原集落内に入る。

なんかこの景色を見て突然脳内に『北の国から』のメインテーマが流れ始めた。
凄いココ、北海道っぽい
この高原の集落を突っ切る長いストレートなんか、富良野とか美瑛で見た光景と重なってしまう。
爽快ストレートを駆け抜けた後、小さな青看板のある交差点を右折。

雄大な高原の景色。
もろこし畑に爽やかな風が駆け抜ける。
本当に此処を走っていると、北海道に来たような気分になる。
気分はまったりツーリング気分。

だが、そんな気分はそう長く続けさせてくれない事を知っている
辺りには何もない草原の中の十字路。
この十字路を右折すると・・・
ダート林道の開始である。
路面の砂利が大きく、オフ特性の無い車両だとやや走りづらい。
以前カブで来た時には、もうこの時点でヒーヒーモノであった。
だが、本番はまだ始まってもいない
路面はやや走りづらい状況になったものの、
相変わらず周りの景色は穏やかな高原風景で、
それなり走っていて気持ちが良い。

ただ、近くに自衛隊の爆破訓練場があり、
日によっては唐突に強烈な炸裂音が響きびっくりさせられる事がある
途中、畑の手入れにしに来た人たちの車が数台止まっていた。
これ等の車の中にセダン車が混じっているのだが、この道を走るのは結構キツくないだろうか?
 
さて、以前カブでも来たと前述したが、
そのときは殆ど前が見えぬ濃霧だった。
同じ場所を撮った写真だが左側のカブで来た時はご覧とおり、
奥の方が全く見えなくなっている。

道は走りづらいは、霧で視界が悪いは、
更に初めて来た道と言う事もあり、本番も始まってもいないのに殆ど戦意喪失状態。
涙目で進んでいた事を思い出される。
高原畑を過ぎると一時的に路面がフラットになる。
とても路面がしまっていて走りやすい。
しかしホント一次的で、このような状況は2、300m程度で終り・・・
すぐさま路面状況悪化。
更に両側から植物が侵食。
四輪ならば両側を木々にこすり付けるような形で進まねばならない。

そして、ついに鎌房・甲子林道との分岐地点。
右側の道はフリーだが、
左側の道はチェーンゲートで厳重に封鎖され、更にその奥はアヤシイオーラに満ちている。

どちらが鎌房・甲子林道か?

・・・答えは当然言うまでも無いだろう。




左側の道だ。




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