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国道414号線 鍋矢トンネル旧道 (旧・下田街道) 静岡県河津町 平成21年2月5日 来訪 |
本題の鍋矢トンネル旧道は一先ず置いて、先ずはコレ。
ご存知、『天城山隧道』である。
明治37年開通の日本最古の隧道。
また、石材の名産地と言う事もあり坑門から内壁までオール石造りの隧道で、石積み隧道としては日本最長だ。
石材の重厚さと、そこに生した苔が長年此処で多くの旅人を通してきた威厳を醸し出させている。
画像の標識にもあるように、厳冬期は隧道に巨大なツララがぶら下がり、車両通行の障害となる。
実際3年前、1月に訪れた際は小規模ながら至る所にツララが天井より伸びてきていた。
今回訪れたのは2月と言う事もあり、さぞや立派なツララが出来ているだろうと思ったのだが・・・
遮るもの、何もナシ。
前方、オールクリーンである。
と言うか、此処に来るまで路面はおろか、日影の谷間でさえ雪の欠片一つ見かけなかった。
オイオイ、温暖な伊豆とは言え比較的標高の高い山中でさえ雪が積もって無いってどう言うコトよ。
ちなみに去年の殆ど同じ時期に来た方のレポ。
http://www.geocities.jp/tezou333/aa-sizuoka-2.htm
ごっつ雪まみれ、やんけ・・・。
ホント暖冬も良いトコである。
まあ、そのお陰で楽々此処まで来れたのだが。
・・・って、良く見たら構内、明り点いて無くない?
さて、ようやく本題である。(無駄に長い前フリ)
天城山隧道より旧道を延々下りてきて、ようやくこの九十九折れをターンすると現道に合流である。
コレが現在の正しい天城峠旧道のルートであり、多くの地図が昔からそうであったが様に記載されている。
(参考:
yahoo地図
)
しかし、「オブ道」へと入り込んでしまった者ならば、この線形を見て不自然さ感じるハズだ。
なんか、とってつけたような雰囲気のルーティングなのである。
そう、本来の「下田街道」が通っていた道はこの90℃ターンしていく道ではない。
ここはかつて直線路だったのである。
カーブの中間地点、そして旧道との分岐地点。
入口付近には無線中継の為のアンテナ施設が建っている。
その脇を抜け旧道内へと入っていく。
旧道は意外なほどフラットで、林道クラスとしては問題が無い程の路面の状況である
ちなみに轍が一本引かれているが、コレは一度自分が探りを入れる為に一度通った時のモノである。
再びアンテナ施設。
先ほどの中継無線を更に中継する為の物であろうか?
だとするとこの道には見えない無線の「線」が引かれているのかもしれない。
ここまで路面状況が良かったのは、やはりこれ等設備の保守完備する為に使われていると思われる。
第2アンテナ施設を過ぎ、更に旧道を進む。
施設までの状況と比べれれば多少荒れてきてはいるが、そこまでひどいものでもない。
オフ車で走る分には全く問題の無いフラットなダート。
木々に誘われるように苔生し古びた道が山中を往く.
この区間は走っていてとても気分が良かった。
路面左側から迫出すように築かれたコンクリの塊。
旧道に元々あった物というより、この右下を走る現道を保護する為の設備であろう。
路面を見ると、この辺りからダートから舗装路に切り替わる。
ボコボコだが綺麗なアスファルト。
果たしてコレ、現役時からの物なのであろうであろうか?
センターライン等一切無く、ただ、うっすらとアスファルトを敷いているだけ。
地方の3桁国道とは言え、ちょっといい加減な施工のような気がする。
まあ、2000年にバイパス無料解放時までダート、今現在もそのままでいる事を含めれば舗装しているだけマシとも言えるが、あっちは「文学の世界そのままに」と言う観光目的もある。
果たして、コレは何時舗装されたモノなのか?
画像ではわかり難いが、この下より現道が鍋失トンネルへと突入している。
この鍋失トンネルはごく普通の昭和中期製のコンクリトンネルな訳だが、普通すぎて何の興味も示さず銘盤も何も確認して来なかった。
しかし、昭和44年開通の新天城トンネルと同時開通かどうかでこの旧道のアスファルトが何時敷かれたのかという一つにヒントなるはずだったのだ。
ネットで調べようにも「余りに普通」すぎて何処にも情報が無い・・・(´・ω・`)ショボーン
しかし恐らく鍋失トンネルは新天城トンネルより後の開通だと思われる。
理由としては、現在、正規の新旧分岐点となっている接続路。
あれは元々、鍋失トンネルが開通するまでの臨時の接続路だったのではないかと思われる。
薄っぺらいアスファルトを突き破ってニョキニョキと木々が伸びていいる。
その木々に混じって、茶色に塗られた電線が旧道にそって並んでいる。
ここで考えられるのはこの電線を整備する為の作業路としてアスファルトが敷かれたのではないのだろうか?
元々は車両も入れるようにしていたのかもしれない。
今現在はこの通り軽トラでも厳しそうな感じだが、徒歩やバイクでならそれ程苦労せず通る事が出来る。
年数回程度だろうが、たまには人が入って来ているわけで、ある意味まだ現役の道なのかもしれない。
比較的、視界の開けた旧道だが、このポイントだけ深いススキの籔に覆われていた。
こういう、突然視界を遮る藪がある場合、その向こう側にまるでトラップのように大規模な崩落や路面崩壊があったりするので少々緊張する。
慎重にススキの群れの中に突入。
前方に異常が無いか低速に進む。
小さな崩落はあったが、それ程障害になる程でもなく すんなりと籔ポイント抜ける事が出来た。
右方にトンネルから出てきた現道が見えてきた。
そろそろ旧道の終点が近づき、完抜け出来そうな雰囲気。
しかし、合流間際になってバイクが下ろせない程の高さの段差があって車両貫通不可というパターンもあるので油断は出来ない
まもなく合流地点。
微妙に段差はある様にも見えるがオフ車なら問題なさそう。
しかし、なんか合流ポイントの辺りにガードレールが設置されているのが気になる。
トンネル坑口とガードレールに何とかバイクなら抜けられそうな隙間があった。
とりあえず貫通成功は約束されたようだ。
現道より旧道分岐点をの望む。
一見すると単なる雑木林にしか見えんね。
この旧道区間、地図だけでなく地形図にすら存在を消されていた旧道で、一体今はどうなっているのか結構気になっていたのだ。
しかし、通ってみればそれ程苦労する訳でもなく、比較的に地味な印象の旧道であった。
もうちょっと遺構とかあったら良かったんだk・・・
あ、桟橋。
さっきの現道が見えてた所ぢゃん。
橋台、下暗し。
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