このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

TOP総覧index林道index

大弛峠(川上牧丘林道+杣口林道)
(スーパーカブ編)
長野県川上村〜山梨県甲州市
(旧山梨市)
2006・6・19 来訪

2005年の夏、自分は国内最高所の車道峠「大弛峠」を 50ccスクーター『アプリオ』で訪れた
その時、長野県川上村方面から登っていっていったのだが、
荒れた路面と高所故のエンジン不調で思うように前に進めず、
「スクーターでここを走るのは二度とゴメンだ!」
と強く思ったのである。

それより、約一年。
当時の愛車、アプリオはすでにご臨終となり、その後を継いだのは日本が誇る名車『スーパーカブ』。
はたして『カブ』ならば、あの悪路をどう走ってくれるか?
そんな思いを込め、再び最高所車道峠に挑んだのである。

   

前回は長野側よりアプローチをしたが、今回は山梨側からスタート。
しかし、案内もしっかりしていて、ほぼ一本道の長野側に比べ、山梨側スタート地点はわかり辛い。
まず、県道210号線「杣口塩山線」に入らねばならないのだが、
非常に道が入り組んだ住宅地にある青看板も無いT字路から分岐していくので、最初さっぱりどの道かわからず迷走してしまった。
この左の画像にある「←クリスタルライン」と表記された看板が現れれば正解。
途中、一つのヘキサも見当たらないが唯一、ここが県道であることを示す看板。
ナンバーでは無く県道名で表記されているのは珍しい。
住宅地の中をやや急な勾配で登っていく。
ただ、十分な幅を持った2車線道路でそれなりに整備された県道といった感じ。
住宅地を抜けるとやや車線が狭くなるが、それなりの車幅を持ち離合も苦労しない。
長閑な田舎の風景の向こうに、これから挑む険しい山並みが切り立つ。
山間部に入ると再び2車線道路へ。
琴川を越える橋を渡ると県道が終了し、そのまま杣口林道に入る。
林道に入ったとは言え路面はしっかりしてるし、車幅も広い。
所々、一車線になる所もあるが林道としてはかなり立派な道路である。
立派すぎてつまらないぐらいだ。
徐々に標高を上げ、先ほど迷走した牧丘の街並みを見下ろす。
ここらへんで標高1200〜1300ぐらいか。
しかし、峠まではまだ1000m近くある。
国道も真っ青になるぐらいの高規格道路の林道。
山肌を大胆に削り、幅広2車線道路が闊歩する。
山の中になんでまたこんな立派な道路が?
おそらく答えはコレ。
ただいまダム工事の真っ最中。
工事車両のアプローチ道路として林道を拡幅したと思われる。

数年後、ここから見下ろした風景はすべて水の中に沈んでいるのだろう。
逆光になって何を表記しているかわからなくなっているが、ここで川上牧丘林道とクリスタルラインが分岐している。
クリスタルラインは山梨県北部の山中を縦断する舗装林道。
景色は良いが、運転初心者には少々キツイ道であり、反対に酷道マニアからすればイマイチな林道と言った感じで中途半端なイメージのする道である。
さて、いよいよ川上牧丘林道に入り大弛峠へ本格的な峠道に入った訳であるが、林道の山梨側は全線舗装が完了している。
大弛峠は金峰山などへ向かう登山道の起点となっていて、この林道がハイカー達のアプローチ道なっている。
それゆえ舗装化も必要だったのだろう。
苔むした旧道の橋から新道を見る。
一見、物凄く古い橋にも見えたが実際は昭和30年代に建設された物。
これぐらいの年代の橋だったら現役の物も少なくない。
しかし、それなりメジャーな観光道路ってことで、舗装化工事と一緒に一部の線形を改良したのだろう。
2000m以上の高所へ登る林道ではあるが、意外と傾斜がキツイ所は少ない。
緩い勾配をダラダラ登っていく感じである。
また、周辺の山々の標高も高いのであんまり高い所にいる、と言う感じがしない。
とは言え遠く向こうに聳える南アルプスの山々との目線が変わらないと言う事実が
ここが1000m後半の高所である事を気付かせてくれる。
途中、道の上に滑車が通っている所があった。
林業用のものであろうか?
それとも治山工事用?
峠近くになると今まで緩かった傾斜が一気にキツクなり、激しい九十九折れの連発で一気に高度を上げていく。
ちなみ去年に通った時は丁度、舗装工事の真っ最中で、まったく整備されていないデロデロのほじくり返した土の上を走っていくハメになった。
さて、峠である。
ここが2360m、最高所車道峠であるが感慨深いものはまったく無い。
見通しもそれほど良くは無い。
今回、平日の夕方に訪れた為に駐車場もガランとして寂しげな風景だが、休日ともなると人ごみでごった返し、駐車している車も峠のかなり下まで連なっている。
峠のトイレにはこのような立て札が。
普段、平地に住む我々にとって水など当たり前に手に入るものだが、2360mの高山ではそうもいかない。
自分も申し訳程度に10円を払って使用した。
さて、峠を越え長野側に進入すると早速ダートがスタート。
前回、アプリオで散々に辛酸を舐めた悪路。
さて、スーパーカブでは如何なる事になるか?

長野側へ続く

TOP総覧index林道index 掲示板
1

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください