このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

信越本線 塚山駅近くの旧線隧道

国道404号線を走っていたときの事。
隣に信越本線が並走していて「旧線跡でもないかなー」とか思い、ずっとチェックしながら走行していた。
しばらくして、線路はコンクリートの「穴」に吸い込まれていき、その隣には怪しげなスペース。
その旧線跡と思われるスペースもやがて斜面にぶつかり、かすかだが煉瓦建造物らしきモノが。
これは調べて見なければ!

国道より保線用と思しき小道を通り線路横へ。
ここらへんが旧線と現線の分岐点と思われる。


雰囲気的に80年代から90年代ぐらいに出来たと想像されるトンネル。
いかにも幹線鉄道のトンネルと言った感じで高規格な作りである。
しかし、 こちら でも述べたが信越本線は群馬〜新潟間を物凄く遠回りして結ぶ「本線」である。
新潟〜柏崎間も信越本線より越後線で行ったほうが早い。
全線が細かく輸送地域を分断されてしまい、ほぼ別路線化してしまっている。
(軽井沢〜篠ノ井間にいたっては第三セクター化して完全に分離)
長岡〜直江津間は信越本線というより北陸本線の延長区間といった感じだ。


さて、旧線の方に目を向けてみよう。
訪れた時は6月の上旬で草木の生育も勢いづいてきた頃。
路盤上は一面みどりの世界。
しかし、山側に落石ガードが今だ現存している事に気付く。
かつてここに列車が走っていた事を物語る重要な遺構。
藪を書き分け先に進む。

すると・・・。


お、隧道のポータルらしきものが見えてきた!
だけど・・・、何かおかしくない?
もしかして・・・

崩壊しちゃってる?


うほ!ポータルの一部が転がってる!
この辺、かなり大変な事になってます。
落石よけのコンクリも崩壊。
その他にも倒木やら岩やらが積み重なっています。
どうやら、隧道真上の斜面が崩れたみたいだ。


瓦礫の上によじ登り、かすかに残る空間を覗き込む
すぐ向こうに出口が見え、短めの隧道という事が解った。
よし、反対側へ行ってみよう。


国道で反対側に回りこむ。
こちらはアプローチ道がなく、激藪の斜面をムリヤリ突破してここへやってきた。
一面の草っぱらだが、ここがかつての路盤跡。
その証拠に背後には・・・。


堂々たる旧線の隧道。
こちらは何事もなく、いい状態で残っている。


隧道内部だがめちゃブレ写真。


内部へ入ってみるとやはり年月から来る傷みで、所々煉瓦が崩れ落ちている。
また、蒸気機関車の煤煙によるものか全体的に黒ずんでいる。


退避坑跡と思われるが、なんで板張り?
実際に写真をとっていた時は真っ暗できづかなかった。
ちょっとキモい。


北側坑口には大量の土砂がなだれ込んでいる。
そのせいか、この辺の路面は水気を多く含んでいてぐちゃぐちゃ。
ムリヤリ土砂を登っていって、外に出られなくもないがオススメしない。
すべり落ちても死にはしないが、そこそこのケガをしそうな高さがある。

この北側坑口崩壊の原因はやはり中越地震の影響であろうか?
それとも、古さによる自然崩壊?
どちらにしても永久に復旧される事はないであろう。

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