このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


長野県諏訪郡下諏訪町
林道観音沢線・荻原線・星ヶ塔線・砥川線
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2006年9月 XR230にて


観音沢線

▼丁度2ヶ月前の7月、豪雨の中でバイクを車に積み込み帰宅した。諏訪の一部は既に冠水していたが、いつもの事だろうと思っていた。ところがその後も豪雨は続き、土石流などの大災害に見舞われた。あちこちで道路が崩壊して走れないため、余り詳しくない下諏訪町内の林道へ足を伸ばしてみた。
▼ビーナスラインの八島湿原駐車場から県道199号線を下る。一番危なそうなこの県道は、ほとんど無傷。この地域は雨量が少なかったのか。カーブ途中の左手から観音沢線へ入る。しばらくは普通の林道だったが、やはりこの辺りにも豪雨の爪痕が残されていた。なだらかな霧ヶ峰高原も、西側では急斜面となっており、その斜面をこの道は通っている。幸い復旧工事の手が早く、全て通れるようになっていたが、沢から道へ溢れた土砂は膨大だった。溢れた土砂を除去した事で、急斜面にもかかわらず道幅が倍以上に広がっている箇所もある。
観音沢を渡ると、上流の沢渡から続く遊歩道と交差する。しばし道を共有して、遊歩道は再び観音沢へ下りていった。この先も全ての沢で土砂を吐き出した跡が残っている。急傾斜で尾根が迂回できないからか、切り通しが何カ所もあった。終点は木が茂っており、徒歩で進むと数十メートル先で尾根にぶつかる。この先は踏み跡も無かった。

2007年5月 XR230とXR100モタードにて
萩原沢線
▼連休を利用して3泊4日ツーリングの1日目。今まで、東京から長野県まで来て、林道を一緒に走ってくれる暇な知人がおらず、いつも一人だった。しかし今回は、VFR乗りのオンロード派を、「XR100モタードを貸すから」と勧誘に成功。今回の探訪と相成った。
▼宿のある霧ヶ峰からビーナスラインで八島湿原へ。ここの駐車場から県道199号線に入る。シーズン中は駐車場に誘導員がいるため、「県道へ行く」とヘルメット越しに叫び、ジェスチャーを交えて意思表示。そうしないと駐輪場に誘導されてしまう。
この県道は四輪だと擦れ違いに苦労するが、二輪にとっては気持ちの良い林間道路である。左手に分岐する観音沢線は、入口に重機があった事と、熊の出没率がかなり高いようなので今回はパス。急なカーブを繰り返し、沢に降りると程なく右手に萩原沢線が分岐する。地図上では行き止まりであり、標柱に延長1620mとある。まずは知人の練習になればと進入。フラットダートだが、一部砂利が深くXR100には走りづらい・・と思ったら知人はピッタリ付いてくる。車種は違ってもバランスの乗り物。二輪歴の差を見せつけられた。「XR230と交換しましょうか」などと言わなくて良かった。そんな事をしたら確実に置いて行かれていた。地図通りの位置で植林帯となり終点。その先は登山道となる。県道へ戻る。

星ヶ塔線
▼県道を少し下ると右側に星ヶ塔線の入口が見える。工事中の看板があったが、行ける所までと思い進入。ダンプや重機の轍が残る砂利道を登ると、程なく分岐となる。抜けるはずの国道142号線は北方向なので、左の道へ(支線①)。今までの道と異なり、路肩にコンクリートを多用している。本線では無い予感。進むにつれ崩壊を復旧した跡が増え、更に倒木や土砂が処理されていない箇所が増えてくる。倒木を跨いだり脇に寄せて進むと、今度は大木が路上に横たわっている。二人で持ち上げようにも重すぎる。鋸で試し切りをしたが、1時間ぐらい掛かりそう。やむなく山側にある根っこを越える事に。支障になる石をどけ、念のため荷物を降ろす。助走をつけて突入。頂点で亀になったものの何とか突破。装備を整え再出発、しかし100mも進まず終点。歩いて見に来るべきだった。再度倒木を越えて分岐点まで戻る。


▼星ヶ塔線の本線に戻り、先を目指す。途中、森林鉄道の桟橋風の構造物を発見。しかし前後には何もないし、林鉄があったと言う話も聞いた事がない。やがて山の東側に回り込み、ビーナスラインを見上げるように走る。尾根を越えると下りに転じ、割と新しい伐採地の先でT字路となる。ここで一休み。ここにも先程の桟橋風構造物と、ベルトコンベヤーの残骸。また、工事現場で見る緑十字の旗が掲げられている。路上にはガラス瓶の破片が散らばっている。バイクを止めて写真を撮っていると、バイクの周り一帯にガラス片が散っている事に気づいた。路面自体がキラキラと光っている。瓶の破片にしては量が多すぎるので、拾ってみたら一升瓶の破片よりも遙かに厚さがある。もしや黒曜石!? かつては矢じりの材料として東北地方まで輸出されたと言う、下諏訪の黒曜石。しかし、縄文人がベルトコンベヤーで採掘していた訳もなく、発掘調査の跡か。幾つか拾ってみると、どれも"まだら模様"で品質は低い。斜面を見上げると、黒曜石を含んだ地層が光っていた。先に見た桟橋も採掘現場のホッパーだったのか。(後日調べた所、昭和30年代に建築材料として採掘されていた事が判明。現在地の現役時代の写真も見つけました)


▼ここから、あからさまに新しい支線②に進入。鉄塔で行き止まり。本線に戻り先に進む。急激に高度を下げ砥川線との分岐点に出る。砥川線は全長620mと書かれていたが未探索。すぐ先で星ヶ塔線の終点となった。国道142号線にて街へ降りる。


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