このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

カツミ模型店 HOゲージカタログ 昭和46年発行

カタログはそのときまでただでもらうものとばかり思っていました。
模型店のオヤジから「模型のカタログがあるよ。カツミとカワイと天賞堂」といわれたとき、戸棚から出してショーケースにおいたものは、茶封筒に入れられて、立派な書類ファイルにはさまれた写真集風の冊子でした。それが
カツミのカタログでした。一冊500円。昭和46年のことです。
それは正に車輌図鑑でした。ほしい模型が次から次へ大判の写真で紹介されていました。
そして一番最後には価格表がファイルされていました。お金が無い分、毎日のように、カタログを読み返しました。今度お年玉でこれを買おう、あれを買おうと胸算用をたてました。その胸算用はほとんど実現しませんでしたが。
読み返したおかげで、ファイルの本体と、価格表は破損し紛失しました。
今回紹介するのは、模型写真集の部分です。今読み返しても懐かしさとともに、何とも言えない充実感を覚えます。それくらい魅力的な冊子でした。
▲カタログは4部に分かれています。最初は当時のブームに乗って蒸気機関車編が飾ります。右に当時のモデルのラインナップがかいてあります。真鍮やロストワックス部品を使ったモデルがシュパーブ ライン。『模型界の最高水準を行く』とキャッチコピーがあります。それと対局なのが「ダイヤモンドシリーズ」と言っていました。ダイヤモンドシリーズのキャブは黄銅製、テンダーはダイカスト製でした。C62は両方の仕様のモデルがありました。


▲蒸気機関車の次は電気機関車です。
当時の花形電機で一つ目のEF60・20系塗装が巻頭を飾ります。側窓からのぞくコードの絡みがが何ともメカニックな印象を受けます。
カタログ発売当時20系の牽引機はEF65・500でしたが、模型化されていませんでした。
カツミ模型からの製品化を望みましたが、そのうちツボミ堂から発売されました。ところでカツミとツボミは名前がそっくりですが、お互い関係があったのでしょうか。どなたかお詳しい方いらっしゃいませんか。



▲次は電車です。この中にキハ82系や、キハ10系、キハ02、DD13なども収録されています。エンドウ製品もいっしょに収録されていました。表紙に写っている線路はかの有名なお座敷レールです、正式名を「カツミ式完成線路」といい一本100円でばら売りされていました。レールはキンキラの真鍮製でした。


▲最後は客車の部です。あこがれの20系が表紙を飾ります。カツミの20系はのどから手が出るほどほしかった車輌でした。今眺めてみるとドアの窓の形がおかしかったり、台車のTR55にブレーキシューが無かったりとおかしい点が多いのですが、すっきりしたボディーと落ち着いたブルーの塗装、ピシッと決まったクリーム色のライン、破綻のないHゴム表現など今眺めてもプロの作品としての魅力があります。
EF60に取り付ける真鍮製のトレインマークや、本物のネガを縮小した?20系バックサインのカラーフィルムも別売されていました。



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