このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

カワイモデル NO13 HOゲージカタログ 昭和50年発行

昭和40年代後半から昭和50年代前半にかけて大手鉄道模型メーカーはこぞってカタログを発行していました。天賞堂も立派なカタログを発行していて買い求めましたが、いつの間にか紛失してしまいました。そして次に手に入れたのがカワイモデルのカタログでした。
カワイモデルは昭和3年創業のおそらく日本最古の鉄道模型メーカーです。TMSの表紙をめくるとすぐに一ページの広告が載っていて、存在が気になっていたメーカーでした。しかし、私の住んでいた地方都市では、どの模型店に行っても、「カツミ・エンドウ」「天賞堂」「宮沢」の御三家の模型は品揃えがいいのですが、カワイモデルの製品は品薄でほとんど見かけたことがありませんでした。
そんなとき店員に尋ねると、カワイのカタログならある、という返事でしたので、すぐさま買い求めました。カタログを眺めて、当時の国鉄の花形直流電車についてはほとんど模型化されていることに驚きました。中でも私のお気に入りで、御三家では製品化されていない157系(ひびき)形がラインナップされていて、一度実物を見てみたいものだと思いました。
その後上京の際、念願であった神田のカワイモデルに立ち寄り、157系(ひびき)形と対面しました。色調やプロポーションは申し分なかったのですが、クモハの顔がホワイトメタル製で何となく違和感があり、購入をひかえた思い出があります。
しかし、カワイの製品はどれを眺めてみても、塗装につやがあって、新車そのままの輝きが表現されていることに好感を覚えました。それではカワイのカタログを見てみましょう。
表紙はC60牽引の客車列車です。次位に連結されているのは特ロのスロ60、スハ43と続きます。
カワイモデル店頭にあった特製レイアウトで撮影されています。表紙の写真が白黒なのが、時代を感じさせます。
この
C60は表紙をめくってまず一番はじめにラインナップされており、カワイモデルの目玉車輌であったと推測できます。
キャッチコピーに「C59(カワイ製品)をさらに精密化した豪華版」とあります。457Rを難なく通過すると説明書きもありました。ヘッドライトはカワイのこだわりで点灯します。米粒球のコードがむき出しなのがレトロモデルの感を濃くします。
このC60は、昭和50年の価格表ですでに完成品が31,500円とカワイモデル製品の中では最高値を誇っていました。
カタログの中身は、私好みの小さな文庫本大の活字に解説文がぎっしり詰まっています。写真は白黒の小さなのもので、カツミのカタログのグラフィック中心の雰囲気とは少し違った編集方針が感じられます。



カタログには別冊子で定価表が付属していました。なんだかクルマのカタログのような感じです。
当時毎年のように物価が上昇していて、模型の価格も一年ごとに値上がっていました。模型店では値上げ前に仕入れた製品を、価格改定と称して値上げ価格で売るのですから資金難の私には大変困りました。
このカワイのカタログ本体は「1971年版(昭和46年発行)」とあるのですが、価格表は「昭和50年12月15日より」とあって、価格改定が行われたことが推測されます。
左写真の定価表2ページ目の抜粋です。
 
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