このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
スロハ32形 2・3等座席合造車
スロハ32 31 京都 昭和29年12月 奥野利夫氏撮影 |
スロハ32 68 東シナ スロハ32形式は、昭和14年および昭和16年にかけて、スロハ31550形式として製造されました。その後、昭和16年11月に現在のスロハ32に改番されました。 中央に便所・洗面所が設けられ、その前部が同時期に製造されたオロ40形式のような2等室、後部が同じく同時期に製造されたオハ35形式のような3等室にわかれています。 2等室、3等室ともに広窓が採用され、2.3等合造車としては唯一の広窓車となっています。 一部の車両が戦災で焼失しましたが、昭和33年現在、北海道向け二重窓の100番台車を含め63両が在籍しています。 |
スロハ32平面図
★便所・洗面所を境に、2等室と3等室に分かれている珍しい形です。2等室の設備はオロ40形式と同じもの、3等室の設備はオハ35形式と同じものになっています。 ★半室2等車のため、比較的2等旅客需要の少ない亜幹線の普通急行、準急行列車を中心に運用されています。 ★東京〜湊町間(関西本線経由)普通急行(大和)の11号車に自由席並ロ・自由席3等車として連結されています。 (大和)の昭和33年11月現在の編成表はこちらを参照願います。 また、長万部〜札幌間(室蘭本線経由、長万部〜東室蘭間普通列車)準急行(エルム)には二重窓仕様の100番台車が連結されています。 | |
★2等室に2機の扇風機が設置されています。 ★窓の寸法は3等室がオハ35と同じ1000㍉、2等室はオロ40と同じ3等室よりさらに200㍉長い1200㍉の広窓が採用されています。広窓のため、車内は明るく、換気も十分にできます。窓枠は従来通りの木製です。 | |
★天井灯は2等室、3等室どちらもLF2052形と呼ばれる丸形白熱灯が天井中央に一列に取り付けられています。 ★3等室の座席はオハ35と同じシートピッチ1455㍉の固定腰掛、2等室はオロ40と同じシートピッチ1880㍉の大型固定座席が設置されています。2等室の座席と座席の間は630㍉を確保しており、相客と膝がぶつかることもありません。 ★結核の蔓延を予防する見地からタンツボが床にはめ込まれています。 | |
★便所と洗面所は車両中央部にそれぞれ一ヶ所ずつ設置された形です。便所は和式です。 ★便所と洗面所は2等室、3等室どちら側からも通路を介してつながっており、2,3等客共用という珍しい形になっています。 |
▲2等室側の写真です。こうして見ると全室2等車のオロ40とそっくりで区別がつきません。 |
▲3等室側の写真です。こうして見ると全室3等車のオハ35とそっくりで区別がつきません。 スロハ32はオロ40とオハ35をたして2で割った車両といえます。 |
▲車両中央の便所・洗面所がついていて、2等客、3等客共用になっています。 |
▲5両という短編成の客車列車です。後ろから2両目にスロハ32が連結されているのが一目でわかります。 昭和30年 山科付近 奥野利夫氏撮影 |
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