このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

【Blue Impulse編】

飛行展示もあらかた終わり、空を見上げるギャラリーに勇気を与えるような曲が会場内に鳴り響けば、白地に巻かれた水色の帯が美しい飛行機達の時間帯となる。

Blue Impulseの登場。

管制塔正面に並べられたT-4の周囲にはものすごい人だかりが出来るので、未だにパイロットが専用カラーの白い機体に乗り込むところを近くで見た事がなかったりするのだが、ギャラリーの熱気が高まると共にエンジンに火が入り、タービンブレードの回転音がどんどんと高まっていくのが聞こえてくる。

そうこうしているうちに整然と並んだ一群のT-4が滑走路に進入し、編隊を組んだまま空へと駆け上がっていく。
続いて、5号機が白煙を吐き出しながら目の前を低空で通り過ぎていった。

その後、急上昇に転じるこの演目は“
ローアングル・キューバン”というらしい。

このカットを納めた後、私はファインダーから目を離し、遥か上空へと上っていく姿を眺めていた。
長玉については300mmまでしか持っておらず、しかも逆光という悪条件。そのため、まともなカットがあまり無いのが申し訳ない。

途中から撮影するのをあきらめて演目を楽しむ事にしたのだが、雲一つ無いという好天が心地よかった。毎年、吹きさらしの滑走路近くで飛行機を見ていると、大体このブルーの演技飛行の頃には体の冷えを感じる頃合いではあったが、今年はぽかぽか・・・と言う陽気。

う〜む。気持ちいいではないか。車の運転などなかったら、缶ビールでも飲んでやりたい気分になってくる。

空を見上げれば3機のT−4がハートを描き、矢で射抜く“
バーティカル・キューピット”。
昨年 は天候の影響もあって途中で演目の変更があったようだが、今年は変更されることなく、縦方向の演目がメインの第1区分の展示飛行を終える。


【基地帰投機編】

毎年紹介するのであるが、基地の地上展示のために飛来したゲストが各所属部隊へと帰っていくのを見送らなければ、航空祭の真のフィナーレとは言えないのである。

ギャラリーサービスという訳ではないだろうが、基地隊員への感謝の意を表すというか、離陸時、離陸後に何かしらのパフォーマンスをやってくれる事が多い。特に日の入りが近い事もあり、ゆっくりと飛んでいく飛行機の姿は幻想的であったりもする。

今年の
YS-11(美保基地所属)の帰投シーンなどは、まさにその言葉通り。
ふわりと舞い上がった後、佐土原の方へ大きく旋回。その後、基地上空をゆっくり、そして何度もバンクを振りながらゆっくりと飛び去っていった。旅客機としては小型なのだろうが、その様子から機体は大きく見えた。

美しいな・・・と心底思った瞬間だった。
T-7もとんでもないハイレートクライムなど見せてくれたのであったが、こちらはYoutubeなどの動画サイトにupされているようなので、探されてみてはいかがだろうか。

左は入間の
U-125。救難機として同型のU-125Aがあるが、航空保安施設の点検用とに就くこの機種は3機だけの配属とか。
こちらはヘリとは思えない機動を見せつけてくれた陸自の“OH-1”観測ヘリ。

「偵察」という用途から『
ニンジャ』という愛称があったりなかったりするようだが、この動き方がニンジャだよ!と思ってしまった。

聞けば宙返りもできるようで、やっぱり『ニンジャ』なようである。
逆光で申し訳ないが、陸自のAH-1S

ぼちぼち機種転換が聞こえてきてはいるが、後継として導入が始まったAH-64Dは導入が頓挫いたしましたし・・・。

こちらもOH-1に負けじと魅せてくれました。
基地祭当日の最後の帰投となったのが、築城基地所属のF-2

タキシングの最中から何かやりそうな気配はしていたのだが、他の戦闘機ファンの様に航空無線のレシーバーなど持っていないのでその詳細は分からない。

カメラを構えたまま待ちかまえておったのですが、アフターバーナー全開で離陸。ドーンと急上昇して気が付けば遥か上空の点・・・である。当然、カメラのパンは追いつかず、急上昇する瞬間の1枚でも撮影できていれば悔いが残らなかったのだが・・・。


F-2の離陸を見届けた後、都城へと戻る。

飛行展示の中止などギャラリーの一人としては一部残念に思えた部分はあったが、なによりも今年の航空祭は天候に恵まれた。それだけでいいかな・・・などと車のハンドルを握りながら考えていた。陸自の74式戦車など、展示内容は本当の意味でサプライズ。開隊50周年としていい基地祭だったと思う。
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